天気予報

11

5

みん経トピックス

特集

インタビュー2012-08-30

バンクーバーで活躍する女性にフォーカス!
海外で働く様々な業種の女性たちが人生、ビジネスの秘訣をあなたに届ける ~第3回~

第3回目にご紹介する女性は、カナダの金融で20年近くのキャリアを持つサンチェス祥子さん。他人の預金、資産を運用するためには知識・技術はもちろんのことながら、絶大なる信頼が物をいう世界。ワーキングホリデービザで渡加。カナダ最大手銀行RBC(ロイヤル・バンク・オブ・カナダ)ファイナンシャル・グループの資産運用部門で顧客の未来地図を提案する今がある。

彼女の自然体の笑顔と「人を思いやる気持ち」が信頼を導いた。

RBCウェルス・マネジメント

(RBCファイナンシャル・グループ資産運用部)

サンチェス祥子さん

1966年、東京都出身。東京女子大学の心理学部で動物心理学を専攻し、1989年卒業。学生時代はマーケティング会社や雑誌社でアルバイトをし、卒業後は月刊ファッション誌の編集者の一員として忙しい日々を送る。1993年、ワーキングホリデービザでカナダに渡る。カナダでは出版社で初めての営業を経験した後、「日本語」が話せることを買われ、カナダの大手銀で銀行員、ファイナンシャルアドバイザーとして14年間、主にアジア・日本人のための銀行業務全般に携わり、2008年、上司とRBCに移籍、資産運用部門で活躍している。


サラリーマンに憧れて
仕事を続けるということ

 大学卒業後、今から思えばバブル最終近くの賑わいと振り返るその頃、職の選択肢は多く、アルバイトはいくらでもあり、「進みたい職に就ける時代」。「こんな風でいいのか?」と疑問を感じていたものの、同級生も皆周囲は「どうにかなる」と真剣に将来を考えていなかった。途中でやり直しはいくらでもできると高を括り、「今の就職活動のように年収や待遇を気にするのではなく、何がしたいかを絞り込み、やりたい仕事をすることができた恵まれた時代だった」と振り返る。

 ほぼ運輸・貿易会社に就職が決まりかけていたが、学生時代からアルバイトをしていたマーケティング会社の先輩女性からのアドバイスで、四次面接まで受けて内定をもらった月刊ファッション誌の編集者として社会人の道を歩むこととなった。先輩は1985年の男女雇用機会均等法の改正前、総合職に就けなかったキャリア志向の同級生の女性を多く知っていたこともあり、「女性がキャリアを築くためには普通の企業よりメディア関係のほうがいいのでは」と勧められたからだった。しかし、編集者といっても雑用から営業、企画、制作と全てを請け負う会社。約5年間、体力的に限界を感じるまで一生懸命働いた。仕事には手を抜かない、まっすぐに向き合う祥子さんだからこそ、次々と責任ある仕事を任せられたのだろう。

 しかし、祥子さん自身は「女性だって働かなくては!」という特に強いキャリア志向をもっていたわけではなかった。どんなに難しそうな仕事をしていても、それを前面にアピールするというよりは自然体という言葉と笑顔が似合う女性だ。だから「キャリアウーマンになりたかったのですか?」「女性だって働き続けるべきだと思いますか?」という質問にも、率直に答えてくれた。

 幼稚園のときにテレビでクレージーキャッツを観ることが大好きで、植木等さんの大ファンだった。その頃から「『サラリーマン』に憧れていた」と…。現在、海外でバリバリと働き、仕事をひたむきに続け、ハードルを越え続けるビジネスウーマンの源泉が「サラリーマンは気軽な稼業」にあるとは予想もつかなかった。祥子さんの素直な人当たりの良さはもしかしたら植木等さんからも学んだものなのかもしれない。

カナダではイエローページの広告営業から銀行員に

 約5年間、日本の雑誌社で東奔西走。体力を使い切り、半年の休暇を取ったことをきっかけに、同級生が住んでいたいきさつもあり、親しみを抱いていたカナダにワーキングホリデービザでいくことを決意。ずっとそのままカナダで仕事をするつもりも住み続けるということも予定していなかった。カナダに来てから友人の会社の手伝いをしたり、人材派遣会社に登録し、バンクーバーの出版社では初めてイエローページの広告営業にもチャレンジした。

 その後すぐに、日本語でお客様に対応できるということで銀行員に。初めての経験で、しかも資格もなく、バックグラウンドのない金融業界での仕事は忙しく、毎日、職場で学ぶことばかりだった。それでも、持って生まれた才能と努力でたちまち頭角を現し、カスタマーサービスオフィサーとして中国系のベテラン銀行マンについて雑用、カスタマーケア、国債の買い付けなどの仕事も任されるようになった。2年後にはPB(Personal Banker)となり、貸付業務も担当、4年後には融資や投資業務も担当するなど、基本的な銀行業務全般から徐々に顧客のニーズに応える術を身に付けていった。このようにまさに祥子さんは実践から技術を身に付け、企業の即戦力、さらに牽引力としての地歩を築いていった

 祥子さんは「当時は尊敬できるプロの方ばかりが周りにいたから多くを学ぶことが出来た」と振り返る。現在、多くの日本人が利用する同銀行の「日本語窓口」も現在の上司がカナダで初めてのユニークなアイデアで立ち上げて、最初のスタッフとなった。言語を理解していても難しいと思われる金融システム、一人ひとりの状況に合わせて母国語で親身に相談に乗ってくれるサービスこそが現在の銀行に不足しがちなホスピタリティーの一つではないか。

その職を好きになることから道は開ける

 PFP、CSC、CPH、…金融業ではまさに役職によって様々な資格(ライセンス)を取得しなければならない。カナダでも資格は非常に重視されるが、祥子さんは接客をしながら資格を随時、自分の行く道に合わせて取得していった。しかし、それよりも大事なものは「その仕事を好きになること」という。好きこそものの上手なれ、を地で行った。

 銀行の人事担当が実際に雇用し、期待する人物は規定の資格もそうだが、カウンターや行内で常に笑顔で真摯に顧客に接する人だそうだ。嫌々仕事をしていては自然にしかめっ面になってしまう。大卒でなくても資格はなくても、「まず銀行での経験を積みたいと思ったら、たとえばカナダ現地の学生は多くのスタッフが長期休暇を取る夏休みを狙って履歴書を出して夏季スタッフとしてキャリアをはじめることもある。そしてその仕事を好きになってから資格取得しても遅くはない」というアドバイスが、経験を積んだこその人の口から聞かれると、素直にうなづいてしまう。

他人を思いやる気持ち

 2008年には以前勤めていた銀行の上司に誘われて、最大手銀RBCの資産運用部門に移籍した。更に大規模の銀行で、より専門的に顧客と接したいとの上司の思いからだった。日本人として、職場を“チェンジ”することには勇気が要ったが、この移籍には大変満足しているそうだ。常に目をかけてくれた上司への感謝も忘れていない。前の銀行では1人の顧客に費やす時間も限られていた。銀行にはノルマのようなものもあるが、「お客様1人ひとりそれぞれの人生があるため、紹介するプランも様々。企業に貢献することも必要だが、短い期間で企業のために成果を挙げるよりも、長期にわたりお客様に貢献すること、付き合うことが大事」と考えている。

 主な仕事内容は顧客の預金管理と運用。個々のライフプランに合わせて預金(資産)を管理、または運用する。「お客様にはユニークな方、尊敬できる人が多いし、同じ支店内には弁護士や会計士など金融関係以外の資格も持つ人材も揃った環境なので刺激的」と仕事の魅力を明かしてくれた。

 資産運用部門に相談に来る人は「老後、金利についてなどと何か悩みがある人、現在の状況を改善したいと願う人、日本に永久帰国するなどライフチェンジがある人」が多い。顧客一人ひとりに個別の人生があるため、その人が将来をどう考えているのか、どうしたいのか、その人の気持ちになって耳を傾ける。まずはそこから、「他人を思いやる気持ちから始まる。そして、お客様の思いに沿って、未来地図を描き、提案すること」が祥子さんとチームが大切にしていることだ。

仕事と家庭との両立

 1995年カナダ永住権を取得、同じくメキシコから移民した現在の夫と2008年に巡り会い結婚。一児の母でもある。「私はたまたまフルタイムで仕事を続けているが、家庭に収まるという生き方もいいと思っている」。しかし、6カ月の産休後に仕事に復帰。妊娠中からベビーシッター探しも始めた。結果、派遣エージェントから紹介された「信頼できる人」に出会うことができた。親が子どもの面倒をみてくれることの多い日本とは違い、働く女性にとってカナダではベビーシッター探しは必須だ。なかなか馬が合わず、コロコロとシッターさんを変える母親の話もよく聞く。しかし、祥子さんは「まずは私から相手を信じよう」と、「相手を不快にしないコミュニケーション」に努め、信頼関係を築いていった。「子どものことを心配しながら働くことは難しい」、「子どもは授かりもの。カナダでは産休が認められている。ベビーシッター代に大きなお金がかかるのも最初の4,5年。がんばって両立できないこともないし、だからといって無理をしないことが大事」と。あくまでも自然体でいることが仕事と家庭を両立させる鍵なのかもしれない。

 「好きなことを人生で、できればいい。好きなことが何か分からなくても、その内きっと見つかるはず。カナダはやり直しが何回でもできる場所。最初からあきらめなかったらきっといいことがある」と、その笑顔は経験と説得力に裏打ちされ、とても魅力的だ。

RBCウェルス・マネジメントから

資産の海外分散、不動産の売却金の預け先を検討中、RSP年金や預金の一元管理・見直しなどのご相談は、カナダ バンクーバーで最も長い金融経験と知識を誇る、こちらの日本語グループにご相談ください。 

特に最近お問い合わせが多いのは、将来の老後の収入設計。
なかでも“長生きリスク“を考慮したプランは不可欠です。

金融資産・不動産・公的/私的年金の、総合的なバランスをプロの目でみて、個別にアドバイスいたします


お問い合わせ

所在地: 2500 – 666 Burrard St. Vancouver BC V6C 3B1

サンチェス祥子直通:1-604-257-7291
E-mail: shoko.sanchez@rbc.com
Fax:1-604-257-7391

グローバルフォトニュース

最新ニュース

フォトフラッシュ

アクセスランキング