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東日本大震災支援ラッフルチケット、支援の輪広がる-協賛店で販売開始

ラッフルチケット販売をするボランティアたち(左=向田ジュディーさん)

ラッフルチケット販売をするボランティアたち(左=向田ジュディーさん)

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 東日本大震災直後にバンクーバーの日系コミュニティーが立ち上げたボランティア団体「BC州日本地震支援基金、BC-JERF)」が、非営利団体「隣組」(511 East Broadway, Vancouver)の協力を得て、これまで主に市内イベント会場などで販売してきたラッフルチケットの協賛店舗での店頭販売を開始した。

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 ラッフルチケットとは、チャリティー活動を目的とした抽選くじで、カナダだけでなくアメリカやイギリス、オーストラリアなど海外では、寄付金集めの方法として学校や企業、イベント会場などでよく販売されるもの。

 今回のラッフルチケットプロジェクトの発起人は、エアロプランのバンクーバー支店で働く向田ジュディーさん。「地震の直後から1週間ほど泣いてばかりいた自分に職場の人が『ラッフルチケットを売って日本のために寄付金を集めたらどうか』と声を掛けてくれたのが全ての始まり」と振り返る。

 スポンサー依頼先へのプレゼンテーションに必要な書類を作成したり、抽選くじ販売に必要な州政府のライセンス取得申請を行ったりするなど、「ラッフル組」のリーダーとして徹夜続きで作業に明け暮れた。約1カ月間、同僚や数えきれないほどの友人らの助けを借りながら、メールや電話の対応に追われた末、「通常は10週間の審査期間がかかると言われていたが、異例のスピードの1週間で州政府からライセンスを発行してもらえた」(向田さん)という。

 個人やスポンサー企業から提供された賞品は全部で47品目、100点以上。ラスベガス旅行やホテル宿泊パッケージ、7万5,000エアロプランマイル(日本-カナダ往復特典相当分)、マックブックエアー、有名スポーツ選手のサイン入りTシャツ、各種商品券などさまざま。準備したチケット総数は6万枚で、売り上げ目標は23万カナダドル。売上金は、カナダ赤十字社を通して東日本大震災の復興支援金として寄付する。

 「日本人や日系コミュニティー内にとどまらず、カナダ企業からも賞品の寄付を募ったり、広くラッフルチケットを購入してもらったりするようにして、より多くの人からのサポートを日本に届けたい」と意欲を見せる向田さん。今回のプロジェクトの結果次第では、第2弾として来年3月11日を目指した企画も考えているという。

 「今回の試みを単なるファンドレージングとして終わらせるのではなく、今後もまだ長期的に支援が必要な被災地の現状をカナダの人たちにあらためて知ってもらうきっかけ作りにしたい」と話す。

 チケットは、1枚=5カナダドル、5枚組み=20カナダドル、10枚組み=35カナダドル。現在、隣組オフィスや日系プレースのほか、BOOKOFF、HiDe Ceramic Works、Robert Max、JAPAN SHIATSU CLINIC、Tojo's Restaurant、Suzuya Japanese Market、Zero One Sushiなどで販売中。販売はBC州内限定(対象は19歳以上)。6月10日17時まで販売し、隣組で6月11日に抽選、当選発表を行う。

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