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バンクーバー・イーストサイドに新コーヒーロースター、バリスタの夢かなう

「Pallet Coffee Roasters」では、ミディアムローストのコーヒー豆を使用し、焼き菓子やサンドイッチも提供する

「Pallet Coffee Roasters」では、ミディアムローストのコーヒー豆を使用し、焼き菓子やサンドイッチも提供する

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 バンクーバーのイーストサイドに7月29日、自家焙煎(ばいせん)コーヒー専門店「Pallet Coffee Roasters」(323 Semlin Drive、TEL 604-255-2014)がオープンして2カ月がたつ。9月からは営業日を増やして時間も延長するなど、順調に客足を伸ばしている。

店名の由来でもある「パレット」を照明器具に

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 同店でロースターを務める共同オーナーの一人、Sharif Sharifiさんは、バンクーバー市内の何軒かのカフェでバリスタとして働くうちに、焙煎作業を手伝ったりマネジメントを任されたりするようになり、次第に「自分の店を開きたい」と考え始めたという。2年ほど前から真剣にビジネス立ち上げを視野に入れ、機会を待っていた時、自身でもカフェ経営経験のあるShane Dehkodaeiさんと出会い意気投合。今年1月から本格的に新店舗オープン準備をして開店にこぎ着けた。

 Sharifiさんは「ダウンタウンまで行くと、どの交差点を見てもコーヒーショップが目に留まるほど多くのカフェが出店しているが、このエリアは倉庫街のようになっている通りも多く、『コーヒー・カルチャー』をここから発信していくことが必要だと感じた」とロケーション選択の理由を説明する。

 店舗面積は1000平方フィート。大きな窓から入る光と木目を生かしたフローリングやカウンターなど、自然の温かみが感じられる内装で、カフェスペースには16席を設ける。ガラス越しにコーヒー豆の焙煎作業の様子が見えるようになっており、週2回の作業日(通常は火曜・木曜)には、店内がコーヒーの香りでいっぱいになる。店名の由来にもなっている「パレット(商品運搬用に用いる木製の台)」を照明器具に使うなど、ユニークな工夫も。「このパレットを介して、遠くのコーヒー農家とコーヒーを飲むお客さんたちがつながる。それと同じように、自分たちのコーヒーで多くの人たちが『つながる』きっかけを作ることができれば」(Sharifiさん)。

 メニューは、ドリップコーヒー(2カナダドル~2.50カナダドル)、エスプレッソ(2.70カナダドル)、マキアート(3.35カナダドル)、カプチーノ(3.50カナダドル)、カフェ・ラテ(3.50カナダドル~4.20カナダドル)、アメリカーノ(2.80カナダドル)のほか、コーヒーフラッペ(4カナダドル~4.75カナダドル)やフルーツスムージー(4.25カナダドル~5カナダドル)などを用意。クロワッサンやブラウニー、クッキーなどのパンや焼き菓子のほか、ランチタイムには「Pulled Pork」「London Club」「Slow Braised Beef」(各10カナダドル)などのサンドイッチやサラダ(10カナダドル)も提供する。

 「コーヒーはワインに似ている。種類はもちろん、同じ種類の豆でも栽培された場所や収穫された年、季節によって味わいが違う。その微妙な違いを大切にして、一番おいしく飲んでもらえるようにベストの状態で焙煎し、1杯ずつ丁寧に入れていく。コーヒー豆自身の味を消してしまわないように、ダークではなくミディアムローストになるように調節している」と話すSharifiさん。「ビジネスが軌道に乗って、焙煎する量も増えていったら、いずれは卸売りもできるように規模を拡大していきたい」とさらに夢は広がる。

 営業時間は8時~17時(土曜・日曜は9時~)。

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