学ぶ・知る

東日本大震災、4年後の今もバンクーバーにがれき漂着-生態系への影響懸念も

BC州のハイダグワイ地区の海岸には日本からのプラスチックやがれきの漂着物などが打ち上げられている
写真提供:バンクーバー水族館

BC州のハイダグワイ地区の海岸には日本からのプラスチックやがれきの漂着物などが打ち上げられている 写真提供:バンクーバー水族館

  • 0

  •  

 東日本大震災発生から4年を迎えた3月11日、バンクーバー水族館(845 Avison Wa, Vancouver、TEL 604-659-3400)はBC州沿岸に漂着する震災がれきの状況を発表した。

東日本大震災漂着物、カナダから日本へ返還-「昭栄丸」のパレット、持ち主判明

[広告]

 太平洋の潮流に乗り2012年からBC州沿岸への漂着が始まった震災がれき。バンクーバー水族館マリンサイエンス・センターではWWFカナダ、Loblaw社の協力のもと「カナダ沿岸清掃活動(Great Canadian Shoreline Cleanup)」を組織し、バンクーバー島では震災がれきの撤去も行ってきた。

 昨年1年間で、バンクーバー島沿岸で撤去されたがれきは8トン以上。バンクーバー島のハイダ・グワイ地区での活動から戻ったばかりの「カナダ沿岸清掃活動」マネジャーのKate Le Souefさんは、「流れ着く大量のがれきは日本での被害の大きさを物語っており、見ると身がつまされる」とし、「沿岸からがれきを撤去することは、エコシステムへのダメージと生き物たちの誤食を防ぐためにも重要」と話す。

 沿岸には常に震災がれき以外の漂着物も多くあり、2014年だけでも沿岸2500キロで計14万キログラム近くのゴミ、プラスチック、漁業用具などが収集された。同活動では「バンクーバー島で震災がれきの撤去には参加できずとも、地元での清掃活動に参加で環境を守ることができる」と、市民にボランティア協力を呼び掛けている。

 水族館では3月18日18時30分から、Kate Le Souefさんによる震災がれきの漂着状況の説明会を行う。参加費は水族館メンバー=8カナダドル、非メンバー=10カナダドル。チケットは水族館サイトで販売する。

エリア一覧
北海道・東北
関東
東京23区
東京・多摩
中部
近畿
中国・四国
九州
海外
セレクト
動画ニュース