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リッチモンドで行列のできるラーメン店「三宝亭」 新潟から北米進出

リッチモンドにオープンした「三宝亭らーめん」には、連日行列が

リッチモンドにオープンした「三宝亭らーめん」には、連日行列が

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 リッチモンドに新潟発のラーメン店「三宝亭らーめん」(#160-4328 No.3 Road, Richmond、TEL 604-285-1226)がオープンして1カ月が過ぎた。連日、オープン時間前から行列ができるなど話題を呼んでいる。

リッチモンドの「三宝亭らーめん」の看板メニュー「新潟しょうゆラーメン 味つき半熟玉子」(12カナダドル)

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 1967年4月の創業以来、新潟を中心にファミリーレストランやイタリアン、中華のレストランなどを展開する「三宝グループ」(新潟県新潟市)の北米1号店としてフランチャイズ進出した同店。先に海外出店したシンガポールで提供しているメニューをベースに、約2カ月かけて現地で調達可能な材料で作ることができる商品開発に取り組んだ。

 2400平方フィートの広い店内には、大きないろりをイメージしたエリアを取り囲むような形でカウンター席を中央に設け、テーブル席と合わせて68席とゆったりしている。同店のイメージカラーはゴールド。稲穂の色をあらゆる場所に取り入れ、日本から輸入した欄間や和紙を使った内装、みそだるや升をデコレーションとして利用するなど、新潟の田舎にある古民家の雰囲気をつくり出している。

 同グループ海外事業部マネジャーの皆川俊宏さんは「(リッチモンドは)アジア系の特に富裕層も多いエリア。日本に行ったことがあるという人も多く、日本食についての知識も舌も肥えているので、ここで本当においしいものを提供してしっかりとしたブランディングを完成させたいと考えた」とリッチモンドへの出店理由を説明。

 「まずは日本人が落ち着く、日本人が食べておいしいと思える『本物の日本の味』をお出しできるのが大前提。麺、スープ、ソース、ドレッシングの全てをゼロからこだわり抜いて、非常に手間暇かけて完成させている。現地在住の日本人の皆さんが『日本の味』を紹介するために自信を持ってカナダの人たちを連れてきてもらえるような店づくりを目指している」と抱負を語る。

 日本から輸入した製麺機で自社製麺した中太ちぢれ麺は、「モチモチした食感がとても好評」(皆川さん)。スープは、丸鶏や豚骨、香味野菜など数種類の食材を7時間じっくり炊き上げた清湯(チンタン)スープに日本から取り寄せた煮干しをたっぷりと使用して仕上げる。「初めて食べると最初は煮干しの香りが結構強く驚く人も多いが、一度食べたら癖になる味。既にその味にはまったリピーターも多い」と話す皆川さん。「何とも言えない甘味とうま味があるカナダ産豚肉で作ったチャーシューは絶品」とも。

 メニューは、同店の看板アイテム「新潟しょうゆラーメン」(11.50カナダドル)をはじめ、麺の食感が楽しめる「濃厚煮干つけ麺」(12.50カナダドル)、「濃厚鶏味噌(みそ)ラーメン」(12カナダドル)、「鶏白湯(パイタン)ラーメン」(11.50カナダドル)など。一品料理として、新潟米「コシヒカリ」を使った「豚力(ぶたりき)丼」(9.75カナダドル)や「チャーシュー丼」(9.50カナダドル)、おろしポン酢ソース・タルタルソース・辛味ソースの3種類から選ぶことのできる「若鶏唐揚げ」(各6カナダドル)、ラーメンのスープを使って煮込んだ「おでん」(9カナダドル)も。

 ドリンクメニューには、「萬寿鏡(ますかがみ)」「大吟醸 吉之川」「八海山」と新潟産の日本酒も取りそろえて、「新潟ブランド」を前面に打ち出す。

 皆川さんは「来店してくれた皆さんの多くが、ラーメンだけでなく空揚げや丼ものなどの一品料理を追加でオーダーしてくださり、客単価が予想していたより多くなっている。海外展開している店舗中、売り上げは既にトップを記録している」とオープン後の盛況ぶりを喜ぶ。

 営業時間は、11時~15時、18時~22時。月曜・火曜定休。今後、バンクーバーに3店舗とバーナビーにも出店予定。

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