企画展「日系カナダ人百年史」開催で関連イベント-お点前など

左から博物館理事、林光夫さん、アシスタント、荻原にこらさん、ティモシーサベジ館長

左から博物館理事、林光夫さん、アシスタント、荻原にこらさん、ティモシーサベジ館長

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 カナダ日系博物館(JCNM)で9月8日まで開催されている企画展「日系カナダ人百年史『千金の夢』」の連動企画として、8月25日、同館のある日系ヘリテイジセンターで関連イベントが行われた。イベントは同展の紹介、同館外の芝生でのゲートボール大会、和室で裏千家のお点前などで、約20人のシニアや子どもが参加した。

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 イベントには、この「日系カナダ人百年史」を作り上げた日系カナダ人百年祭プロジェクト委員会の発起人である坂田道子さんも参加。「この歴史をいろいろな方に知ってもらいたい。30年前にこのプロジェクトを展示した時はまだ、多くの日系人はあまりにも深い傷跡を残していたため、自分たちの経験してきた過去を回顧することができなかった。あれから30年の間に多くの日系人からの反響があった。過去を知ったことで日本人としての誇りを新たに持った人も多い。結果として、パウエル祭(日系コミュニティー最大の夏祭り)など、戦後、ばらばらになった日系コミュニティーの再生にもつながった」と話す。

 同展について、ティモシー・サベジ館長は「1枚1枚のシンプルな家族の写真でも、その当時を物語っている。2世、3世、4世の日系の方が展示を見て、『あそこにいるのは、僕のおじいさんだ』と自分の祖先を見つけ、驚き、喜び、過去を認識する姿も見られる」と話す。

 一方、日本から観光でバンクーバーを訪れた加藤さんは「やはり、どこの国でも最初に来られた、日本人は大変な苦労をされた」と話し、同じく日本人中学生の安田俊介さんは「あんな昔に日本人がカナダにいたなんて。僕が知っている日本人以外の日本人を知ることができた」と感想を話す。

 今回初めて、ゲートボールを体験するシニアや子どもたちにもボランティアのゲートボールチームが丁寧に指導。和やかな雰囲気でゲームを進めた。和室では裏千家のお点前について日本語と英語の両方で説明があり、抹茶とお菓子もふるまわれた。

Japanese Canadian National Museum

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