米国のリサーチ会社「Demographia」が1月23日に発表した「不動産の購入が困難な都市」調査によると、世界の325都市中、バンクーバーが香港に続き2番目に不動産購入のハードルが高いという結果となった。
リサーチは米国、オーストラリア、カナダなど7カ国、人口100万または150万人以上の英語圏の325都市で実施。平均不動産価格をその都市に住む人の平均世帯収入で割り、数値が3.0以下ならば「購入しやすい」、それ以上の数値で不動産の入手を「困難」「非常に困難」と判断するもの。
1位の香港は調査史上最も高い数値の12.6となり、昨年は3位だったバンクーバーは平均不動産価格が678.500ドルで平均世帯収入が63.800ドルと2位(10.6)、昨年2位だったシドニー(9.2)は3位と順位が入れ替わる結果となった。カナダでは他35都市も調査対象となり、オンタリオ州のウィンザー(2.2)など9都市は「住宅が購入しやすい」とされているが、BC州ではバンクーバーをはじめとして、ケローナ、ビクトリアでも入手を困難とする高い数値が示されている。
バンクーバーで20年以上、不動産売買の仲介を行うSuttonグループ所属の横山ブルースさんは、不動産価格について、「今後、強い上昇はないと思われるが、ガクッと下がることもないと思う。需要があることもあり、依然、ハイレベルの状況は変わらないだろう。しかし、今年は50年、60年以来の低金利のため、準備がある方はちゅうちょすることはないが、投資としての不動産買いには注意が必要」と話す。