スティーブストンで国際親善柔道トーナメント-東海大の42人も参加

カナダで国際親善柔道トーナメントが開催され、東海大の42人も参加した。

カナダで国際親善柔道トーナメントが開催され、東海大の42人も参加した。

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 Steveston Community Centre(4111 Moncton Street, Richmond)で2月16日、「The Pacific International Senior Invitational Judo Tournament(太平洋国際シニア親善柔道トーナメント)」が行われ、カナダ、アメリカ、日本の柔道家が熱戦を繰り広げた。開催は23回目で、過去最高となる225人が参加した。

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 日本からは、東海大学体育学部武道学科柔道コース3年の男子32人、女子10人が「柔道海外実習(2月13日~21日)」として参加。元世界柔道チャンピオンで、同大学スポーツ教育センター所長の佐藤宣践(のぶゆき)さんも特別ゲストコーチとして来加した。

 「試合に参加するだけでなく、カナダの文化や習慣、その中で柔道がどういった位置にあるのか、地域の人たちが日本文化を継承していくために、どんなに大変な努力をしてきたのかを実際に目にしたり、話を聞いたりすることで、日本に帰ってから自分たちが何をするべきか改めて考えさせられ、とてもいい勉強になった」と佐藤さん。「小さな子どもたちとそれを指導するシニアの方々には多く出会えたが、その中間的存在となる人材不足が気になる。日本から学生ボランティアとして指導者を派遣することも考えたい」と、柔道を通した日加文化交流への意欲を示した。

 現在スティーブストン在住で、1964年東京オリンピック柔道重量級銀メダリストのDoug Rogersさんも会場に駆けつけて観戦。「久しぶりに昔のけいこ仲間の佐藤さんや日本の若い柔道家たちの活躍を見ることができてうれしい。しばらく腰の手術などのために柔道から離れていたが、また少しずつ始めようと思う」と話す。

 Westminster Judo ClubのMichael Deildalさんは「自分たちのように小さな柔道クラブは自分の道場を持たず、コミュニティー・センターを借りて週に何度か集まって練習するしかないので、基礎体力作りは個人の努力で補えても、実戦となるとどうしてもけいこ不足。日本の選手との実力の差が、そこで出てしまう」と東海大選手たちのテクニックの素晴らしさを称賛。

 東海大学3年生女子部員の1人は、初めて訪れたカナダの印象を「自然と街とが一体化した美しいところ」と話し、「カナダやアメリカの選手は、日本ではあまり出会ったことのない変形した技をかけてきて驚いた。今後、海外の選手との試合をする時に今回の経験を役立てたい」と抱負を語った。

 同大学から参加した選手は、金メダル10個、銀メダル7個、銅メダル7個という成績を収め、会場に集まった柔道ファンの注目を集めた。

 同大会を主催する「Steveston Judo Club(スティーブストン柔道クラブ)」は、1953年の創立以来、国際的にもそのレベルの高さを認められている。1972年には本格的なMartial Arts Centre(道場)も完成し、ボランティアのコーチたちによる指導のもと、子どもから大人まで幅広い年齢層の会員が集まってけいこを続けている。

 17日には、カナダの選手と東海大の選手が団体戦を行い、さらに友好を深めたほか、17日・18日にはカナダ柔道のジュニアナショナルチームのコーチ、Pierre Cantinさんによる特別トレーニングも開かれた。

スティーブストン柔道クラブ

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