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バンクーバー国際映画祭で「Just Eat It」上映-飽食文化に問題提起

飽食文化に警鐘を鳴らすドキュメンタリー映画「Just Eat It: A Food Waste Story」がバンクーバー国際映画祭で上映された。 写真提供:Peg Leg Films

飽食文化に警鐘を鳴らすドキュメンタリー映画「Just Eat It: A Food Waste Story」がバンクーバー国際映画祭で上映された。 写真提供:Peg Leg Films

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 現在開催中のバンクーバー国際映画祭で9月28日、ドキュメンタリー映画「Just Eat It: A Food Waste Story」が上映され、会場のRio Theatre(1660 East Broadway, Vancouver)は、事前にSNS上の人気投票で「BC州の映画ナンバーワン」に選ばれた同作品を見ようと集まった観客で満席となった。

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 同作品は、監督とプロデューサーが自ら行った、「廃棄処分となった食べ物だけで6カ月間生活できるか」という、一見無理そうに見えるチャレンジの様子を追いながら、さまざまな統計結果や農場・食料品売り場・レストランの現状を紹介し、生産から流通の過程で生じる無駄や、需要と供給のアンバランスから生まれる無駄など、現代人の食生活の抱える問題を描いている。

 当日は、監督のGrant BaldwinさんとプロデューサーのJenny Rustemeyerさんも来場し、上映後には活発な質疑応答が行われた。「まだ十分食べられる野菜や果物でも、色や形が悪いというだけで商品として小売店に納品されず、大量に廃棄処分されていること」「賞味期限と消費期限の違いをはっきり理解しないまま、多く買い過ぎて結局食べきれずに家庭で捨てられてしまう食品類が20%近くあること」など、作品中で取り上げられた実情について、「自分も先週末にちょうど同じような理由で200ポンドものジャガイモを廃棄せざるをえなかった。有効利用するにはどうしたらいいのか」という農業を営んでいる来場者が切実な質問をする場面も。

「廃棄処分ではなく、食料品の買い物に行けず困っている人たちのために寄付することも可能なはず。バンクーバー近郊でもそのような寄付を受け入れる機関がある。人間が食べないなら、農場の動物たち、それでも消費できない分は、ゴミとしてではなくコンポストにするなど、とにかく捨てる量を減らすための努力を惜しまないでほしい」と、Jennyさんは訴える。

 「少し前には、割高なオーガニック商品を購入することに抵抗を感じていた人たちが多かったが、今では日常生活に浸透してきている。それと同じように、無駄をなくす食生活のあり方について、この作品がきっかけとなってそれぞれが考えたり、普段の会話のトピックとして取り上げたりして自分たちの食生活について小さなことから改善していってもらえたらうれしい」(Grantさん)、「まずはこの問題について認知度を高め、消費者や生産者の意識改革をすることが必要。その手段としてこの作品を少しでも多くの人たちに見てもらい、役立ててほしい」(Jennyさん)。

「6カ月のチャレンジが終わった後も、買い出しに行った時にほかの人が多分買わないような賞味期限ぎりぎりの商品や、売れ残りそうな野菜などをあえて選んでいる自分に気が付いた」というJennyさん。「冷蔵庫や戸棚に残っているものをうまく組み合わせて、捨てるものがないように使い切る料理を考えるのが楽しくなった主人が、このチャレンジのおかげで、キッチンに立ってくれるようになった」というエピソードも紹介し、最後に、Grantさんが「この後、家に帰ったら、明日の買い物リストを最小限にするために、まずは冷蔵庫の整理、中身の把握から始めてみて」と笑顔で呼び掛け、イベントを終了した。

 同作品は、映画祭期間中、9月30日、10月4日・6日に上映されるほか、10月22日にはNew West Doc Festでの上映が決定している。Knowledge Networkでも11月4日に放送予定。

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