バーナビー市の日系文化センター&博物館(6688 Southoaks Crescent, Burnaby、TEL 604-777-7000)で1月23日、日本映画「ペコロスの母に会いに行く」が上映される。同センターで今年の新企画として開催する「Japanese Movie Night」の第1回プログラム。
同作は、長崎市在住の漫画家・岡野雄一さんが認知症の母との笑いと涙にあふれる日常を描いた漫画を基に、森崎東監督がメガホンを取り映画化したもの。面白おかしく描きながらも、認知症患者の介護の難しさや日本の高齢化社会問題についても考えさせられる作品で、2013年度のキネマ旬報・日本映画ベストテン第1位、毎日映画コンクールなど多くの映画賞を受賞。認知症の母・みつえ役を演じた赤木春恵さんが、同作で「世界最高齢での映画初主演女優」としてギネス世界記録に認定されるなど、話題となった。
トロントの日系文化会館で開催されている「月例映画鑑賞会:J-Cinema Monthly Screenings」が大好評であると知り、「バンクーバーで映画などを通して日本文化に触れる機会があまりないように感じており、同様のイベントを企画してしてはどうか、ということで今回のプログラムが立ち上がった」と説明する同センター代表のRoger Lemireさん。「上映作品のテーマを特に設定しているわけではないが、トロントのスタッフから人気のあったものを紹介してもらって参考にしている」という。
同センターでは、茶道や柔道、料理教室やそろばん教室、日系夏祭り、書き初め大会、アート展示など、さまざまなプログラムを定期的に実施しており、「いろいろな文化を持つ人たちが集まった地域にあって、幅広い層の皆さんに日本文化を体験する機会を提供できる場であり続けたい」とRogerさん。「多くの人に楽しんでもらえる作品をそろえているので、ぜひ足を運んでほしい。きっと毎月の楽しみになるはず」と来場を呼び掛ける。
上映作品は全て英語字幕付き。18時からチケット販売と軽食販売を開始する。18時30分開場、19時上映開始。チケット料金は、10カナダドル(センター会員は8カナダドル)、フィルムパス(6回分)=50カナダドル(会員は40カナダドル)。今後のラインアップは、「太秦ライムライト」(2月20日)、「飛べ!ダコタ」(3月21日)、「永遠のゼロ」(4月22日)。5月以降の上映日程は随時サイトで更新していく。