バンクーバー水族館(845 Avison Way, Vancouver TEL604-659-3400)が7月から、新しくトド(Steller sea lion)の水槽となった「Steller's Bay」を公開している。
以前はベルーガが飼育されていた屋外プールを改装した同水槽は、バンクーバー島北部の漁村のイメージを演出。同館で飼育する4頭のトドのうちAshbyとRogueの2頭が泳ぐ。来館者はトドの食事やエクササイズ、体重測定や心音検査などの様子を見学でき、階下のガラス張りの水槽では悠々と泳ぐトドの姿を間近に眺めることもできる。
同館ゼネラルマネジャーのDolf DeJongさんは「この新水槽でわれわれの研究を間近に見ていただけるだけでなく、トドたちの生態にも迫ってもらえるだろう」と期待する。「アラスカ近辺のトドの数は1980年以降80%減っており、当館ではUBC大学と共同で『新陳代謝』と『発達』に関する研究を行い、種の保存に向けて努力を続けている」とリサーチ目的の飼育水槽であることを説明する。
UBC大学のAndrew Trites教授は「絶滅を防ぐためには、種が生き残るために必要な食べ物の量、質、そして捕食方法などを知らなければならない。そのためにも、この水族館の新しい水槽は大きな役割を担っている」と話す。
開館時間は9時30分~18時。入館料は一般=18カナダドル、シニア(65歳以上)・ユース(13歳~18歳)・学生=30カナダドル、子ども(4歳~12歳)=22カナダドル。