UBC新渡戸記念庭園で「茶会」-裏千家バンクーバー同好会

実際にお茶を点てている様子

実際にお茶を点てている様子

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 ブリティッシュコロンビア大学(UBC)内の新渡戸記念庭園で6月30日より、今年度のティー・セレモニー(茶会)が始まった。主催は、裏千家バンクーバー同好会(TEL 604-224-1560)。カナダでも日本文化の茶道を楽しんでもらおうと6月から9月までの夏季限定で毎月1回開催されている。

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 会場となる新渡戸記念庭園は、同地を旅行中に亡くなった新渡戸稲造を記念するため同大学が設立した日本庭園。敷地内には滝や池のほか、本格的な茶室がある。通常、茶室の内部は公開していないが、茶会開催時に限り開放している。

 茶会当日は、着物姿の主催者の出迎えで始まる。茶室は生け垣に囲まれ、内部は純和風の造りで玄関から廊下・茶室へと続く。6畳ほどの茶室には床の間もあり、生け花や掛け軸がゲストを和の世界へと誘うなど、イベントを通じて、さまざまな角度から日本文化に触れられる配慮も。

 開会にあたって指南役を務めた境野章子さんがあいさつ。参加者らは実際にお茶をたてながら茶道についての説明を受けた。茶道は共に過ごす時間を大切にすることから、相手に対する尊敬の念が重要だという。また、茶室や茶道具など幅広く日本文化についても言及しながら、今回使った茶道具には他国を旅行中に購入した品を用いたと解説を加える。茶道というと敷居が高いイメージもあるが、異文化の品でも和の心をもってすれば「茶道」として楽しむことができることを体現していた。

 今回の参加者は地元住民をはじめ、韓国人や日本人留学生のほか、オーストラリアで茶道講師として活動している人など定員を超える12人が参加。参加者の多くが慣れない畳での正座に苦労していたが、お茶を楽しむことを目的にリラックスして座るよう促された。

 参加していた日本人留学生の西崎治永さんは「日本ではあまり茶道など日本文化に興味はなかったが、カナダに来たことで改めて日本文化に興味を持つようになった。今後は茶道をはじめ華道や着物など日本文化について学び、カナダの人との文化交流を図りたい」と話し、海外生活で改めて感じる日本文化の魅力に触れた。 

 同イベントは6月から9月までの毎月最終土曜日に開催されている。今年の開催日は7月28日、8月25日、9月29日を予定。開始時間は毎回13時、13時50分、14時40分、15時30分、16時20分で、定員は各回8人程度。事前の予約が必要。参加料金は5カナダドルで、新渡戸記念庭園への入場料5ドルが別途必要。

新渡戸記念庭園

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