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バンクーバーで「ピンクシャツデー」イベント-いじめ撲滅を目指して

いじめ撲滅を目指す「ピンクシャツデー」啓発イベントが開催され、発案者のTravis Priceさん(左)らが「いじめ反対」のメッセージを届けた

いじめ撲滅を目指す「ピンクシャツデー」啓発イベントが開催され、発案者のTravis Priceさん(左)らが「いじめ反対」のメッセージを届けた

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 バンクーバーのダウンタウンで2月26日、いじめ撲滅を目指す「ピンクシャツデー」啓発イベントが開催され、発案者Travis Priceさんら参加者たちがピンクのシャツ姿で「いじめ反対」のメッセージを届けた。

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 毎年2月最終水曜日に行われる「ピンクシャツデー」は2007年、ノバスコシア州の高校生、David SgepherdさんとTravis Priceさんが、下級生の男子がピンクのシャツを着ていたためにいじめられたと聞いて起こした行動が始まり。2人がディスカウントストアなどでピンクのタンクトップを大量に購入、友人らに「皆でピンクのシャツを着よう」と呼び掛けたところ予想を超えた人数の生徒がピンクに身を包んで登校、いじめ反対の意思を示した。以来、運動はカナダ全土に広がりを見せ、当日は多くの学校や職場でのピンク着用が定着した。

 バンクーバーでのイベントに参加したTravis Priceさんは発案者の一人として毎年多くの都市に出掛けて活動に協力している。海外の団体からの問い合わせも増えており、東京でのイベントに参加する計画も進めているとし、「12年生の時に学校のいじめに対して声を上げたことがここまで広がりを見せるとは想像もしていなかった」と振り返る。

 「この運動が多くの人に受け入れられたということは、いじめが多くの場所で起こっており無くさなくてはならない問題であるということ。いじめに対して声を上げ、傍観者にならないことの大切さを知ってもらうこの運動が必要とされており、自分で役に立てるのならできる限りのことをしたい」と今後も活動を続ける決意を明かす。

 イベントに参加した賛同者の一人Leslie さんは「自分も子どものころにいじめられた経験があり参加している。性別、人種、障がいなどさまざまな理由でいじめを経験する人が年齢を問わず多くいる。この運動を通して子どもたちがいじめを無くそうと思い、いじめを傍観してはいけない、個々の違いをそのまま受け入れる必要があると知るのがとても大切だと思う」と運動の意義について話した。

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