今夏もバンクーバー郊外の各市にはクマが連日フラリと姿を見せているため、各自治体は注意を呼びかけている。
今年はバンクーバー郊外のポートムーディー市などでは例年より少し早い3月ごろからクマ(ブラックベア)が居住地にも姿を現している。家屋外にあるゴミ箱や周辺に生えるベリーなどの木の実を目当てに出没しているため、各地域がゴミを外に出さないようにするなど住民に注意を呼びかけている。ポートムーディー市に隣接するアンモアビレッジでは、クマは人の2,000倍の嗅覚(きゅうかく)を持つため、(ガレージなど)屋外に設置する冷凍庫も屋内に移動するように勧めている。
バンクーバー郊外は自然が多く、特に夏の間はトレッキングトレイルでのハイキングを多くの人が楽しんでいるが、各警察署では、「いつもクマに気をつけること」「鈴を持ち歩くか歌うか話すなど、絶えず音を出すこと」と注意を促す。万が一、クマに遭遇した場合は、「立ち止まり、ゆっくり後ずさる」「近づいていかない」「トレイルを横切らせる」などの対処法を呼びかけ、クマが頻繁に出没する居住地には「Bear In Area(クマ出没)」のサインを掲示するなどで住民に警告を発している。
アンモアビレッジで25日、自宅の庭に出没したクマを目撃したパムさんは「頻繁にクマが出るが、やはり近くに現れるとびっくりして怖いので冷静でいるのは難しい。夏の間はいつも周りに注意して散歩しなくては」と話す。周辺地域にはクマ以外に、ラクーンやコヨーテなどの野生動物も住民と共生している。