バンクーバーのシアターホールThe Cultch(1895 Venables Street)で4月19日から、劇団シアター・リプレースメントによるパフォーミングアート劇「Dress Me Up in Your Love」の公演が始まる。
同ショーでは世界中から集められた45着の服を、その一着一着にまつわる思い出を歌や踊り、アニメーション、インスタレーションなどのパフォーマンスを通して紹介する。服に秘められた「悲しみ、喜び、喪失」などのさまざまな感情を表現するストーリーは、実際に服を所有する人やその関係者を対象に行ったインタビューから構成した。
劇中には、1950年代初頭、強制収用所を出た後、カナダのデパート、ハドソン・ベイ・カンパニーで活躍した日系モデル、グレース・エイコ・トンプソンさんの母親が彼女のために作ったピンクのシフォンドレスも登場する。同舞台で文字やアニメの光のプロジェクションを担当するマルチメディアクリエーターのシンディー望月さんは「彼女はどんな服やアクセサリーを選び身に着けても自分は自分」と考えていたと話す。
「他にもパジャマのポケットに入っていた別れた彼からの最後のラブレターを紹介する切ないストーリーなどもある。芝居であり、アートであり、ファッションショーの要素も持つ劇。ぜひ見に来ていただければ」(シンディーさん)。
バンクーバーThe Cultchでのショーは23日まで。その後、4月27日~30日はバーナビー市のShadbolt Centre for the Artsで公演を行う。チケットは15カナダドル~。劇場またはウェブサイトで販売している。