銃で撃たれたラッコ、バンクーバー水族館での定住決まる-順調に回復も自然には帰れず

バンクーバー水族館は1月7日、昨年、銃により負傷し保護されたラッコのWalter(Wally)の同水族館での定住が決まったと発表
写真提供:Vancouver Aquarium

バンクーバー水族館は1月7日、昨年、銃により負傷し保護されたラッコのWalter(Wally)の同水族館での定住が決まったと発表 写真提供:Vancouver Aquarium

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 バンクーバー水族館(845 Avison Way, Vancouver TEL 604-659-3474)が1月7日、昨年保護されたラッコのWalter(Wally)の同館での定住が決まったと発表した。散弾銃による負傷と失明のため自然に帰すのは無理との判断から。

保護された当時のWalter の右足レントゲン画像 写真提供:Vancouver Aquarium

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 Walter は昨年10月18日、バンクーバー島トフィーノの海岸で多数の傷を負っているところを住民が発見、同館の海洋生物レスキューセンターに運ばれた。検査の結果、頭部を中心に多くの散弾銃の弾丸を発見、失明と右足の骨折なども確認された。右足一部の切断や弾丸除去、口腔内など数度にわたる手術と集中治療の結果、12月前半には危機的状況を脱出し回復へと向かったが、センターでは自然に帰すことは無理との判断に至った。

 同センター獣医師のMartin Haulenaさんは「保護当初から回復には長い期間が必要だとは分かっていた。人間の手による傷でWalterは自分の手で食べ物を見つけることも外敵から身を守ることもでき来なくなってしまった」とし、「保護した全ての動物へのわれわれの最終目標は、治療とリハビリを施してできる限り早く自然に帰すということだ。残念ながらWalter は、手術と治療、リハビリなどを経ても、長期の保護が受けられる施設の中でのみ生きられるという決断になった」と話す。

  Walterは水族館でKatami、Tanu、Elfinと共に飼育され、一般公開も予定される。

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