バンクーバー・スタンレーパーク内にあるセカンドビーチ沿いの「Ceperley Field」(8501 Stanley Park Drive, Vancouver)に8月16日、巨大な砂場が登場し、残り少なくなった夏休みの週末を満喫する多くの家族連れでにぎわった。
地元のソーシャル団体「Passage Give」が、「Kelty Patrick Dennehy Foundation」の協力を得て企画し、子どものメンタルヘルスに関する認知度アップを目的としたファンドレージングの一環として行われた同イベント。一辺約15フィートの正八角形の枠組みの中に約3トンの砂を入れて、自由に遊ぶことができるようにした。この日1日限定で設営された巨大砂場は、「世界一大きな砂場」としてギネス記録も申請中。同団体はこれまでにも、ダウンタウン・イーストサイドの恵まれない環境にある人たちにコートなどを寄付するキャンペーンや、スポーツウエアなどを提供するプログラムを展開し、市が直面する社会問題に取り組んでいる。
同団体代表のJulian DeSchutterさんは、今回のイベントを企画した理由について「公共の場に広々とした安全なスペースを設けることにより、ネガティブなイメージを持たれがちで、なかなかオープンに話をするのを避けてしまうメンタルヘルスについて、『もっと安心して明るく振る舞っても大丈夫』『大変なことがあってもコミュニティーがちゃんとサポートしてくれる』ということを伝えたかった」と説明する。
会場各所に設けたブースでは、サポート団体の情報提供を行ったほか、メンタルヘルスに関する質問に対応。ヨガ体験コーナーやミニゴルフ、フェースペイントなどに気軽に参加してもらいながら、子どもたちが健全な精神状態を維持し、孤立することなくコミュニティーの中で元気に成長していく環境作りの大切さを訴えた。
同団体創立メンバーの一人、Aanchal Dhirさんは「今回の砂場企画をバンクーバーでの恒例イベントとして定着させ、カナダを横断しながら主要都市で開催していきたい。毎回規模も拡大し、内容もさらに充実させていければ」と今後の抱負を語る。
今回集まった全収益金は、Variety Children's Charity、BCチルドレンズホスピタルをはじめとするバンクーバーのメンタルヘルスサポート団体に寄付する。