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ハーフが直面する骨髄ドナー探し問題追うドキュメンタリー、バンクーバー映画祭で話題に

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  現在開催中の「バンクーバー国際映画祭(Vancouver International Film Festival)」で、骨髄移植のドナー探しをめぐる問題を扱うドキュメンタリー「Mixed Match」(Jeff Chiba Stearms監督)が上映を前に注目を集めている。

(右から)Chiba Stearns監督と作品に登場するKrissyさんとAthenaさん

 これまでも「One Big Hapa Family 」「Yellow Sticky Notes」など多人種ミックスのアイデンティーをテーマとする作品を発表してきた日系カナダ人のChiba Stearns監督。今作品では北米だけでなく、世界中で急増する異人種ミックスの人々が直面する骨髄ドナー探しの問題を追う。

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 「アメリカに住む日本人と白人のミックスの女性から、日本人の遺伝子を持つドナーを探していると連絡を受けたのが問題について考え始めたきっかけ。異人種ミックスの人口が急増している北米で、とても重要なのに知る人が少ないことは問題」と制作の意図を話す。

 血液の病気にかかり骨髄移植を待つ患者は同じ白血球の型(HLA型)を持つドナーを見つける必要がある。HLA型は両親から受け継ぐ遺伝子の組み合わせで決まるため、兄弟、そして同一人種で適合者が見つかる確率が高い。しかし、複数の人種のバックグラウンドを持つ場合は適合者を見つける確率が極端に困難となる。

 Chiba Stearns監督は「自分もこの問題を扱うにあたり骨髄バンクに登録したが、日本、イギリス、スコットランド、ロシアの遺伝子を持つ自分の適合者は2500万人の登録者のうちたった1人、韓国で登録した人だけだと判明した」と驚きを込めて話す。

 作品には適合者を待っているアフリカ系と白人のミックスの少女、白人と日本人のミックスの女性、アジア系の男性などの姿を追うと同時に、「誰かを助けられるのなら」とドナーになる決意をした女性の様子も紹介しドナー登録を呼び掛ける。併せて、骨髄移植だけでなく臍帯血(さいたいけつ)移植による治療の可能性も紹介。作品製作中に長女が生まれた際に臍帯血を提供した監督は「バンクーバーにあるBCチルドレンズホスピタルでは毎年多くのミックスの子どもが生まれている。臍帯血を寄付できるという選択肢を知ってもらい、多くの人の未来を救うことができれば」と期待を込める。

 映画祭期間中の同作品の上映は10月4日=18時30分~(Rio Theatre)、10月6日=13時~(International Village)。上映にはChiba Stearns監督、アメリカでミックスの遺伝子を持つ人に骨髄提供者登録を呼び掛ける団体「Mixed Marrow」の創設者Athena Asklipiadisさんらが参加し質疑応答を行う。

 チケットは同映画祭のホームページと上映館窓口で販売する。

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