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バンクーバー美術館野外サイトに香港返還25周年記念作品 今は無き「啓徳空港」モチーフに

クリストファー・K・ホーさんによる香港返還25周年記念作品「CX 889」

クリストファー・K・ホーさんによる香港返還25周年記念作品「CX 889」

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 バンクーバー美術館の野外展示場「オフサイト(Offsite)」(1100 West Georgia St. Vancouver )で6月23日から、クリストファー・K・ホーさんによる香港返還25周年に合わせた作品「CX 889」を展示している。

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 7月1日午前0時に迎えた香港返還25周年に合わせて企画された同展示。1997年の返還1年後に閉港した「啓徳空港(Kai Tak Airport)」の風景を元に制作、タイトルの「CX 889」は、現在は就航していないニューヨーク発バンクーバー経由、香港行きのキャセイ・パシフィック航空の便名に由来する。

 1989年から1997年に「ホンクーバー」と揶揄されるほどに多かったバンクーバーへの移住の波と民族の離散へ思いを馳せる同作。作品は中心に啓徳空港の到着ロビーにあった2本の傾斜路を設け、海外へ渡った移民たちが長い太平洋横断飛行の後に帰郷、家族や親しい人との再会の場となった空港の懐かしい光景、音、香りを思い起こさせるものになっている。

 香港では返還後50年間は「一国二制度」が適用されており、今年は中国本土に完全に統合されるまでちょうど半ばの25年目。作者は作品を見る人に「香港の時代とは何なのか、香港の時代はどうであったのか?」そしてさらに「現在の香港の時代はどこにあるのか?」と呼び掛ける。

 展示は10月16日まで。

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