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バンクーバーに沖縄そば屋台 石垣島出身の男性が出店

ホットドッグスタンドを改良した屋台と藏盛達也さん

ホットドッグスタンドを改良した屋台と藏盛達也さん

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 バンクーバー市内に沖縄そばの屋台「たっちゃんヌードル」がオープンして2カ月がたった。

豚バラと軟骨両方をのせた「たっちゃんコンボ」

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 「たっちゃんヌードル」が営業するのは、地元で長年日本語学校を経営する「Japanese Education Centre (JEC)」(3690 Nanaimo St. Vancouver)の駐車場。開店当初は道路脇に屋台を出していたが、安全上の理由などから場所を移動する必要ができたため校長の申し出を受けて駐車場に移動した。同校で13年間教師をしていた店主の藏盛達也さんは「初めての起業で食材の仕入れ先から営業場所まで本当に多くの人にお世話になっている」と感謝を込めて振り返る。

 石垣島出身の藏盛さんは当初、「沖縄そば」ではなく石垣島で食べられている「八重山そば」での開業を考えていたが、八重山そばの特徴であるかまぼこのコスト、知名度を考慮し、「まずは沖縄そばでいこう」と決めた。バンクーバーでは手に入らない麺は現地の製麺業者に特注。「ラーメンが地域ごと店ごとに違うのと同じで、沖縄そばにも八重山そばにも少しずつ違いがある」というスープの味は、日本の家族にも相談しながら試行錯誤を繰り返し、妻や友人に何度も試食してもらい作り上げた。「沖縄そば」で売り出すが、石垣島で母親がいつものせていたキクラゲをのせることも決めた。

 提供するのは、豚と鶏、かつお節から取ったスープに豚バラ、キクラゲなどをのせた「沖縄そば」、軟骨をのせた「軟骨ソーキそば」(以上15.99カナダドル)、豚バラと軟骨両方をのせた「たっちゃんコンボ」(17.99カナダドル)の3品。

 「バンクーバーではラーメンはすっかり定着しているが、沖縄そばは知られていないため受け入られるかどうかの心配があった。8人で埋まるくらいの屋台で少ない量から始めてみよう」と、1日30食限定でスタート。すぐに口コミで広がり行列ができるようになり、「お断りするのが申し訳なく」60食まで増やすことに。夜のみの営業だったが、リクエストを受けて週1回ほどは昼間も始めるなど予想以上の反響に「うれしいが驚いているという気持ちも大きい」と話す。

 「来店をきっかけに沖縄、石垣島にも興味を持ってもらえれば」と、屋台では沖縄地方の情報なども紹介する。藏盛さんは「2021年から準備を始め、ようやく開店した。店を軌道に乗せるのはもちろんだが、屋台なのでお客さんとの交流も楽しみたい」と笑顔を見せる。「今後はイベント会場での出店やケータリングなどもやっていければ」と意気込む。

 営業時間はインスタグラム(@tatchannoodle)で知らせる。

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