晴天に恵まれた8月4日、5日、バンクーバーのパウエル通りにあるオッペンハイマー公園(400 Powell St. Vancouver)で日系コミュニティーによる日本の夏祭り「第31回パウエル祭」が開催された。
パウエル祭協会は、文化行事によって日系コミュニティーの振興と交流を図ることを目的に、1977年から毎年同フェスを実施している。多くの屋台やみこし、武道・舞踊などのデモンストレーションなども楽しめるとあり、日系人をはじめ地元のカナダ人も多数参加した。
飲食の屋台で人気を博したのは「たこ焼き」。日本ならではの食べ物ということから長蛇の列ができた。豪快に焼かれたサーモンBBQは、ライスとサラダ・ほうじ茶のセット($7)と、サーモンのみ($4)2種を用意し、ソースには醤油が用意され日本人好みの味付けが特徴。
クラフトを扱う屋台では、陶芸作品やアクセサリーなど和風テイストの作品を販売。デモンストレーションでは柔術や居合道、空手などが繰り広げられ、会場の公園には気合が響き渡った。チルドレン・テントでは折り紙体験やヨーヨー釣り、スイカ割りなどを行い、多くの子どもが熱中。4日にはみこしも登場し、勇ましい掛け声とともに法被姿の担ぎ手が公園内を練り歩いた。
今回初めて同フェスを訪れた日本人留学生の桜井麻美さんは「バンクーバーにいながら日本の雰囲気を感じるこができた。サーモンBBQはカナダと日本の文化が融合して、醤油ソースがよくマッチしていた」と語していた。
開会式にはバンクーバーのサム・サリバン市長が初めて参加し、日系コミュニティーへの尊敬の念を表するとともに、8月6日の広島原爆記念日をバンクーバーの「Hiroshima Day」とする宣言書を公表。これは戦争被害者への追悼の意と平和を祈念したもので、日系コミュニティーとバンクーバー市の連携と協力の重要性が改めて確認された。