水彩画家、トニー・オンリーさんが生前に送ったラブレターの展示会

トニーさんが本を出版する際に撮ったという1981年のユキコさんとトニーさんの写真を前に写真家のユキコ・オンリーさん。

トニーさんが本を出版する際に撮ったという1981年のユキコさんとトニーさんの写真を前に写真家のユキコ・オンリーさん。

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 バンクーバーにあるOnley & Eastwood Photography Studio(2075 Alberta Street, Vancouver TEL604-739-0429)で現在、カナダで活躍した水彩画家トニー・オンリーさんが生前にユキコ・オンリーさんに送ったラブレターの展示会「Love, Toni xox」が開催されている。バンクーバーで活躍する写真家のユキコ・オンリーさんがキュレーターを務める。

 同展は、トニーさんとユキコさんが1979年に結婚し、1991年に別々の道を歩むことを決意し別れることになった後、トニーさんが心の痛みや気持ちを和紙に墨で水彩画や文章を書いてユキコさんにあてた約25通の手紙を展示する。「1年前に限定版の本を手がけるRobert R Reidさんと、25通の手紙を1冊の本にまとめた。上質の和紙を使った限定本で展示会をきっかけに15部を用意した」と話すユキコさん。

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 10月24日のオープニング当日は、2人が飼っていたネコの絵や、トニーさんが日本に行った時に見た夫婦岩などの絵などが描かれた手紙が展示され、多くの観客が作品の前でじっくり手紙を読んで絵を鑑賞し、ユキコさんと談笑する姿が見受けられた。観客の中には、手紙を読んで涙ぐむ人も。来場客のひとり、Jan Alxanderさんは「手紙を読むと、気持ちの移り変わりやストーリーを表していて本当に美しい。力強くて感動的で特別な作品と本だと思う」と話す。

 ユキコさんは、トニーさんが自家用飛行機事故で亡くなった後、「手紙をアートギャラリーのディレクターに見せたら『展示会をするべきだ』と薦められた」と当時を振り返り、「それから4年が経ち、本の出版とともに展示会を行うことができて達成感がある。今でも手紙を読むと心が痛むが、以前よりは少し距離を置いて、作品として見ることができるようになった。トニーはアーティストで表現も豊か。個人的な手紙の内容ではあるが、アートとして見てほしい」と話す。

 ユキコさんはトニーさんについて「トニーが亡くなる前の5年間はルームメートとして暮らし、常にアーティストとしても影響を与え合う家族のような存在」と説明し、「写真家になったのもトニーの影響がある」というユキコさんが撮ったトニーさんのポートレート写真が本の最後に装丁されている。

 広報担当のSabrina Mehraさんは「初めて作品を見た時は、美しくて辛い愛の表現に泣いてしまった。プライベートの美しい手紙をアートとして多くの人に見てもらえれば」と話す。

 開催時間は12時~18時(火曜~土曜)。11月6日まで。

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