バンクーバー西部の閑静な住宅街に店舗を構えるベーカリーカフェ「MIX the bakery」(4430 West 10th Avenue, Vancouver、TEL 604-221-4145)が、インドネシア・バリ島の恵まれない子どもたちが学校へ通うための資金を集めるため、10月からローフードの新商品「Karmic Orb(カルミック・オーブ)」を販売している。
同店オーナーのひとりRose Concepcionさんは、今年9月にヨガ仲間と旅行したバリ島で、ある孤児院を訪れた。そこで現地の子どもたちの悲惨な現状を目の当たりにし、「自分にも何かできることがあるはず。どうにかして助けることができないものか」と考え、同商品を作ることを思い付いたという。
「人のために何か良いことをしよう」「何かいいことが巡ってくるように」との意味を込めて名付けた同商品は、ピーナツバターをベースにゴマ、フラックスシード、ヒマワリの種、クランベリー、デーツ、ハチミツを混ぜ、カルダモン、シナモン、ショウガなどのスパイスを加えて球状に成形した後、表面にココナツをまぶしたもの。
販売開始後約2カ月で約250個を売り上げ、店頭での寄付金と合わせて600カナダドル近くが集まった。「バリで子どもひとりを1年間学校に通わせるのに約300カナダドルかかる。これでやっと2人分。来年には、地元の健康食品を取り扱う店などにも置いてもらい、もっとたくさんの人に買ってもらえるようにしたい」とRoseさん。「これまでも店として地元のチャリティー団体への寄付などは行ってきたが、海外の活動に関わるのは初めて。自分の心が大きく動かされて始めた活動なので、お金を送るという間接的な支援だけでなく、現地で子どもたちに勉強を教えたりして直接関わることもしてみたい」と今後の活動への意欲を見せる。
同商品は、1個1ドル50セントで販売し、うち1ドル10セントをNPO団体「The WINS Project」」を通じてバリ島の子どもたちへ寄付する。営業時間は、月曜~土曜=7時~17時、日曜=8時~16時。