リッチモンドの酒造所、昨年に引き続き今期の製造も順調に進行中

(左から)上品な酸味をコクのある甘みが特徴の「Sweet」(27.59カナダドル)、純米酒「Fine」(29.62カナダドル)、にごり酒の「Grace」(29.87カナダドル)。

(左から)上品な酸味をコクのある甘みが特徴の「Sweet」(27.59カナダドル)、純米酒「Fine」(29.62カナダドル)、にごり酒の「Grace」(29.87カナダドル)。

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 リッチモンドの日本酒製造所Nipro Brewery Co. Ltd. (Unit 23, 11151 Horseshoe Way, Richmond TEL 604-821-0539)の今期の仕込みが昨年より早めの7月に始まり、その工程が順調に進んでいる。

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 3年前にバンクーバーの気候を生かした地酒造りを目的に設立された同酒造所。長野県と滋賀県で10年の経験がある「杜氏(とうじ)」の春日井敬明さんが来加。酒造りに適した建物の設計や州政府の許可取得などの準備を経て昨年秋に醸造開始、今年5月にBC Liquor Storesに初出荷した。通常は秋から冬にかけて行われる酒造工程だが、日本と比べて気温が低いこともあり、今年は7月に開始した。

 米の精米から麹作りなど工程はすべて手作業によるもの。米はカリフォルニア産の中でも日本酒作りに最も適した品種を使用。品質を落とさない「瓶火入れ」による殺菌を行うなど、日本でも高級酒のみで行われる手法を用いるこだわりも。「機械を使わないので手間はかかるが、日本と同様のプロセスで、この地の気候に合わせて本来の地酒の良さを伝えたい。工程すべてを手作業で確認するので生き物を育てているような楽しみもある」(春日井さん)。

 商品は「keyope」(きよっぺ)ブランドとして3種展開。春日井さんは「酒は人の心を開く鍵なのでkey(鍵)とopen(開く)を合わせた」とブランド名の由来を話す。ワイン用のボトルに明るい黄色でロゴを入れ、照明が暗めのレストラン店内などでも目立つ工夫を施した。

 米だけで醸造された純米酒「Fine」(29.62カナダドル)、にごり酒の「Grace」(29.87カナダドル)、上品な酸味をコクのある甘みが特徴の「Sweet」(27.59カナダドル)。「Fine」以外の2種は12本入りのケース販売のみ。BC Liquor Storesの中でも、バンクーバー市内、近郊の13店舗で販売する。取扱店舗は同酒造所のサイトで確認できる。

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