老舗中華料理店「雪園」、年内で閉店-40年の歴史に幕

雪園レストランの(左から)ジョンさん、カレンさん、スタンフォードさん

雪園レストランの(左から)ジョンさん、カレンさん、スタンフォードさん

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 バンクーバーダウンタウンの中華料理店「雪園」(469 Richards St, Vancouver)が12月末日、40年の歴史に幕を下ろす。

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 同店は、カレンさんとジョンさん夫妻が1970年にコマーシャルドライブに開店。1984年にブロードウエー、その後はメーンストリートに移転し、1995年からは現在のリチャードストリートで息子のスタンフォードさんと共に家族経営を続けてきたが、年内で同夫妻が引退を決意した。

 ダウンタウンのビジネス街に位置し、多くの日本人からも愛されてきた同店。北京料理よりもさらに濃い味付けの「ノーザンチャイニーズ地方」の料理を中心に提供しており、「日本人からは鳥空揚げ、地元の人からはポークとチリのガーリックソース、中国人からはスモークダックが人気だった」と振り返るカレンさん。スタンフォードさんは「ほかの中華料理店ではあまり見たことのないクリスピーライスもユニークで当店人気メニューの一つ」とも。

 常連客の一人、長さんは「オフィスが近いこともあり社食のように利用した。中華料理と言えども、母親の料理を食べているようだった。急なパーティーにも対応してくれて感謝している。僕の好きなメニューも『チョースペシャル』として提供してくれるなどわがままにも応えてくれた。閉店は残念だけど、今後はゆっくり休んでいただければ」と話す。

 「40年間を振り返るとお客さまとの出会い、フレンドシップを築けたこと、この場所で笑いや喜びを分かち合えたことが一番の思い出」と夫妻。スタンフォードさんは「僕の両親はこの40年間、ほぼ休みなく働いてきたため、子どものころはあまり一緒に両親と過ごすことができなかった」と振り返り、「引退後のことはまだ決めてないようだが、ゆっくり休んでほしい。フェイスブックでは今後の僕たちHung家の現状と引き継ぎされる雪園レストランについても報告していく」とも。

 同店は新しいオーナーが引き継ぎ、ハイエンドをターゲットとした中華料理店として生まれ変わる予定。

 営業時間は、ランチ=11時~15分、ディナー=17時~21時。日曜定休。今月31日まで営業する。

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