バンクーバーの科学博物館「Science World」（1455 Quebec Street, Vancouver、TEL 604-443-7440）で現在、移動特別展「Da Vinci－the Genius（ダ・ヴィンチ－ザ・ジーニアス）」が開催されている。Grande ExhibitionsとAnthropos Association of Italyの共同制作によるもの。

　会場には、発明家、芸術家、解剖学者、彫刻家、エンジニア、音楽家など、レオナルド・ダ・ヴィンチの持つ多くの顔に焦点を当てたパネル説明や、読み書きを習ったことのないダ・ヴィンチが暗号混じりで残した数冊のノート（Codices）を基に、そのアイデアを10年がかりで実際に形にした「戦車」「ボールベアリング」「ヘリコプター」「理想住宅街」などの発明品の数々を展示する。

　「Vitruvian Man（ウィトゥルウィウス的人体図）」上で表現した「1:1.618の黄金比」について解説するアニメーションや、「自画像」「岩窟の聖母」「受胎告知」などの実物大の複製、人体解剖スケッチ、「アンギアーリの戦い」の下絵など多くの作品も展示するほか、「最後の晩さん」について立体的に説明するコーナーも。

　同展のキュレーターを務めたBrian Andersonさんは「一番の見どころは『モナ・リザの秘密について』のコーナー。モナリザに眉毛があったのかどうかなどの謎を解明したり、今までは誰も見たことがなかった絵画の裏側がどうなっているかも見たりすることができる」と話し、「ほかの美術館などでの展示では絶対に作品に手を触れることはできないが、ここでは、ダ・ヴィンチがどのようにしていろいろなアイデアを生み出していたのか、子どもたちが実際に触ったり動かしたりして体感できるエリアも設けた」と来場を呼び掛ける。

　入場料は、大人＝23.50カナダドル、学生（13～18歳）・シニア＝19.25カナダドル、子ども（3～12歳）＝16.75カナダドル。開館時間は10時～17時（土曜・日曜・祝日は18時まで）。9月3日まで。