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バンクーバーに暗闇レストラン「Dark Table」-視覚障がい者雇用アップも

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 人気レストランやカフェ、ブティックが集まるバンクーバーのキツラノ地区に9月20日、「真っ暗な部屋で食事をする」という新しいコンセプトのレストラン「Dark Table」(2611 West 4th Avenue, Vancouver、TEL 604-739-3275)がオープンした。

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 「Blind Dining(暗闇レストラン)」の発祥の地はスイス。視覚障がい者で牧師のユルグ・シュピールマンさんが家に招いた友人たちに自分と同じ感覚を体験してもらおうと、目隠しをして食事をしてもらったところ、「視覚が取り去られると、それ以外の味覚や嗅覚、聴覚、触覚が研ぎ澄まされて、全く新しい食事の楽しみ方ができる」と好評だったため、初の試みとして「暗闇の中で食事をする」レストランを開業するに至った。これまでにロンドン、パリ、ニューヨーク、ロサンゼルスなど世界各地で同様のコンセプトの店がオープンし、話題になっている。

 来店客は、まず明るい部屋でメニューの説明を受けて注文した後、真っ暗なダイニングエリアへ案内される。食事中、懐中電灯、携帯電話や時計などのライトの付くものは一切禁止。メニューは、前菜・メーン・デザートの3品コース(39カナダドル)、前菜とメーン、またはメーンとデザートの2品コース(33カナダドル)。メーンは、ビーフ・テンダーロインのペッパーコーンソース、ゴートチーズとデーツを詰めたスタフト・チキン、ラビオリのローズマリー・クリームソース、車エビとシトラス風味リゾット、子牛肉のシュニッツェルの5品とその日の「サプライズ」の1品のうちから選ぶ。前菜とデザートは日替わりの「お楽しみ」になっている。

 同店オーナーで、モントリオールとトロントで同様のレストラン「O.Noir」を展開しているMoe Alameddineさんは「目の見えない状態で食事をすることで、ほかのどんな店でも味わったことのない体験をすることができる」と自信を見せる。同店のスタッフ24人中7人が視覚障がい者で、「彼らの失業率は70パーセントと非常に高く、社会に溶け込むためにはさまざまな壁を乗り越えなければならないが、暗闇の中では状況は一転して、目の見えない彼らが目の見える人たちの手助けをすることになる」(Alameddineさん)。

 営業時間は、日曜~木曜=17時15分~22時、金曜・土曜=17時45分~20時45分。

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