カナダ最大規模の10キロラン「バンクーバー・サン・ラン」が4月21日に開催され、5万人近くの参加者たちが、ゴールとなるBCプレース(777 Pacific Blvd., Vancouver)を目指した。
4月15日に起きたボストンマラソンでの爆発事件を受け、一時は安全性への不安が広がったが、大会関係者はバンクーバー市、警察、消防など関連当局と協議を重ねた結果、緊急時の対応について、「レース中の安全の確保について各部署がしっかりとしたプランを立てていることが確認できた」とし、参加予定者に向け、フェイスブックのイベントページなどを通して、「(ボストンマラソンのシンボルカラーである)青と黄色のものを身に着けてボストンを応援する意思表示を」と呼び掛けた。
17日以降のレース参加申し込み1人につき10カナダドルを「One Fund Boston」に寄付することを発表した後、例年の同じ時期と比べて2倍近くの人の参加申し込みがあったといい、「すでに申し込みは済ませているが、さらに募金をしたい場合はどうしたらよいか」などの問い合わせも殺到し、対応に追われた。
この日は、クリスティー・クラーク州知事のほか、ちょうど市内で開催されていた「ファン・エキスポ」のゲストとしてバンクーバー入りしていた「ロード・オブ・ザ・リングス」でサム役を演じた俳優ショーン・アスティンさんなど、著名人も数多く参加。発表された最終参加者数は4万8196人だった。
ゴール地点となったBCプレースのハワード・クロスリー総支配人は「今日のイベントが参加した全ての人にとって楽しい思い出になるよう、各方面と協力して準備を整えた。全員が無事にフィニッシュラインを越し、その感動を多くの人たちと分かち合ってもらえれば」とコメント。同施設は、18日から21日まで、青と黄色にライトアップ(6時~日の出、日の入り~23時)してボストンの犠牲者への追悼の意を表した。