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カナダの英雄「テリー・フォックス」が初映画化-米・製作会社が映画化権獲得

カナダの英雄「テリー・フォックス」の物語が、映画化されることが決定した

カナダの英雄「テリー・フォックス」の物語が、映画化されることが決定した

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 ロサンゼルスの映画製作会社「Therapy Content」のKelly Slatteryプロデューサーが4月12日、テリー・フォックス財団(TFF、本部=ブリティッシュ・コロンビア州チリワック市)と共同でカナダの英雄「Terry Fox(テリー・フォックス)」の物語の映画化権を獲得したと発表した。

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 18歳の時に骨肉腫により右足を切断したテリーさんは、がん治療研究の資金集めのため、カナダ大陸横断マラソン「Marathon of Hope(希望のマラソン)」に挑戦。義足を着けて走り続けたが、志半ばでがんの肺転移が見つかり、やむなく途中で断念。21歳で亡くなったテリーさんの遺志を受け継ぎ、1981年以降、カナダ全土だけでなく世界各国にも支援の輪が広がって、チャリティーマラソン「テリー・フォックス・ラン」が毎年行われている。これまでに同財団に集まった寄付金は計6億カナダドル以上に上る。テリーさんは、2010年にバンクーバーで開催されたパラリンピックの開会式で、その偉業を紹介する映像が流れるなど、カナダのヒーローと称され、多くの国民が尊敬する存在。2005年には記念1ドル硬貨も発行された。

 Adidas社の重役だったKellyさんの父親が、テリーさんがマラソンを始めるときに靴を提供してもらえるよう書いた手紙を受け取った縁もあり、今回の映画制作はずっと思い描いていた夢だったという。「テリー・フォックスはわが家では神のような存在だった。現代社会では見ることの少なくなった自己犠牲の精神の象徴だった」と話し、「テリーの旅はこれまでに大勢の人たちに訴えかけ、何百万人ものがん患者たちに影響を与えてきた。この映画を通して、より多くの人たちの命を救うきっかけとなれば」と抱負を語る。

 テリーさんの兄Darrell Foxさんは「世界中の人たちが劇場でこの作品を見る事で、テリーの願いであった『がん撲滅』の夢とその大切さに触れることができる。作品の収益を全て寄付してくれるというありがたい申し出に心から感謝している」とコメント。

 製作予定の映画「Terry Fox: The Feature Film」の全収益は、長編映画としては初めて、がん研究資金として寄付される。2014年12月公開予定。

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