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バンクーバー発の震災支援「メッセージキルト」、北米巡回展示始まる

カナダから日本へ送られた「震災支援メッセージキルトと日本からの「お礼の手紙キルト」

カナダから日本へ送られた「震災支援メッセージキルトと日本からの「お礼の手紙キルト」

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 日系映画監督Linda Ohamaさんの呼び掛けで2011年3月に始まった震災支援プロジェクト「Canada-Tohoku-Japan Cloth Letters(がんばれ東北!カナダと日本・キッズメッセージキルト)」が、日本での巡回展示を終えて、バンクーバーに戻ってきた。7月8日から20日まで、ダウンタウンのHSBC Building内Pendulum Gallery(885 West Georgia Street, Vancouver、TEL 604-250-9682)で展示されている。

日本各地50カ所以上を1年8カ月かけて巡回し、バンクーバーに戻ってきた「キルトの手紙」

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 震災直後、「子どもたちの助けになりたい」「世界中の子どもたちが心配している、日本のことを思っていると知ってもらいたい」という思いに駆られたリンダさんが、「日本語や英語が分からなくても、絵を通じてなら誰でも気持ちを伝えることができる」と、布に絵を描いたり、刺しゅうをしたものを集めて「キルトの手紙」として日本へ送ろうと立ち上げた同プロジェクト。

 カナダ大使館高円宮記念ギャラリー(2011年10月)を皮切りに、尾道、神戸、長崎、広島、鹿児島など日本各地50カ所以上を1年8カ月かけて巡回した「キルトの手紙」は、各地でさらにメッセージの輪が広がり、展示を見た被災地の学生たちなどからも同様のメッセージキルトが寄せられた。会場に掲げられた12作品は、縦1.5~2メートル×横2.6~8メートル。カナダから日本へ届けられたキルトとともに、日本からの「感謝」「希望」「夢」を表現した「お礼の手紙」計12点を展示する。

 福島県南相馬や宮城県女川、名取市閖上(ゆりあげ)などから寄せられたメッセージの中には「負げねっちゃ、女川」「がんばろう東北」「まもりぬく 日本のみらい ぼくたちで」などの力強いもののほか、「私たちはここに住んでいて安全なの?」(6歳)、「放射能を気にしないで学校へ通いたい」(8歳)、「私は将来子どもが産めるの?」(16歳)など、被災地の子どもたちの悲痛な叫びも。

 現在製作中の長編ドキュメンタリー映画「東北の新月」の撮影のため、被災地へ足を運び、ボランティア活動にも参加したリンダさん。「一枚一枚のキルトに込められた言葉の壁を越えたメッセージには、見る人に訴えかけるものがあるはず。少しでも多くの人に見てもらい、被災地から離れるにつれて忘れられてしまいがちなあの日のことや、これからも長期で必要になってくる震災復興への支援について考える機会になれば」と、来場を呼び掛ける。

 同プロジェクトについては、ギネス記録申請の話も持ち上がっており、「2枚のキルトから始まったものが、今では30枚の大きな作品になった。ここまで大規模になるとは予想もしなかった。どんどんメッセージの輪が広がっていること、各地で素晴らしい出会いに恵まれ、サポートを受けてきたことに感謝している」(リンダさん)。

 期間中は、Robert Lee YMCA(バンクーバー)、Artists for Kids(ノースバンクーバー)、Murakami Centre(リッチモンド)、Nikkei National Museum and Cultural Centre(バーナビー)でも一部作品を展示している。バンクーバーの後、サスカチワン州、アルバータ州、モントリオール州、オンタリオ州を回り、米・カリフォルニア州へ向かう。北米各地での巡回展示を終えた後は、オーストリア・ウィーンでの展示も予定されており、リンダさんのメッセージは世界に広がりを見せている。

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