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バンクーバー選手村にカナダ最大のクラフトビールレストラン-たる生ビール140種

高い天井、ビンテージ感をそのままに演出した店内

高い天井、ビンテージ感をそのままに演出した店内

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 バンクーバーのフォールスクリーク、オリンピックビレッジにカナダ最多の地ビールを取り扱うレストラン「クラフトビア・マーケット(Craft Beer Market)」(85 West 1st, Ave, Vancouver)が11月7日、オープンした。

サーバーにビールを送る「カスタム・ケグ・ルーム」

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 同店は1930年代から1980年代まで塩の精製工場(ソルト・ビルディング)として稼働し、その後、再生紙工場を経て、手付かずのままの残されていた建物だが、2010年冬季五輪時のために選手村として再建されたエリアの中央に位置し、建物(旧ソルト・ビルディング)自体は五輪選手の集まる「選手ラウンジ」として活用されたバンクーバーの歴史の象徴となる建物の一つ。

 三角の屋根組など1930年代の建築構造をそのままに古材を使用し、ビンテージ、クラシック感を出して改築した店内は1万3000スクエアフィート、400席。約400たる(1万9000リットル)を収容するガラス張りの「カスタム・ケグ・ルーム」のビールは何本もの天井に上がるコンジット(ビールのパイプライン)を通り、各カウンターのサーバーにつながり「温度・鮮度もそのままに」グラスに注がれる。

 同店はアルバータ州カルガリーにも2011年に1店舗目をオープン。バンクーバー店は120種のクラフトビールを扱うカルガリー店の規模を超え、世界からの140種のクラフト生ビール(うち50種は地元産)、12種のたる生ワインをそろえ、カナダ最大規模のクラフトビールレストランとなった。

 ビールの種類と品質を誇る同店だが、マネジャーのスコット・フランクさんは「『クラフトビールの心』は食にある。長期的には食がこのビールセレクションをさらに際立たせる」とし、「北米のカジュアルフードに洗練したひねりを加え、進化した『新感覚のクラッシック北米料理』」を提供。オーシャンワイズ(サステイナブルなシーフード推奨するプログラム)のシーフードや地元食材を使い、ソースなども全て手作りと食へのこだわりを見せる。

 おすすめのフードとビールのペアメニューはホームメードソースにマリネし、10時間煮込んで仕上げる「Dark Beer Braised Beef Brisket (牛肩バラ肉のダークビール煮込み)」(25カナダドル)と、ホップの苦味と高温で焙煎(ばいせん)された麦芽でエスプレッソのような味わいだが後味に甘みも残すスタウトビール「North Coast Old Rasputin Imperial Stout」(8.10カナダドル)。

 スタッフは客にさまざまな種類のビールやそれに合う食事を案内するために「Beer One on One」という全てのビールの知識を学ぶプログラムも受けている。季節や収穫状況によっても変わるが最近、最もバンクーバーでトレンディーな地ビールは「鮮やかで舌を刺激する苦味の効いたホップ」が特徴のインディアン・エール「Phillips Bottle Rocket ISA」という。

 バンクーバーのクラフトビールの歴史は古く、小さな地ビール醸造所は多くある。「バンクーバーの地ビールは世界の動向に合わせて進化しており、サプライヤーも消費者も地ビールについての知識が高い。近年、バンクーバーでは醸造所への試飲ルームの設置が許可され、より広く地ビールを知ってもらうきっかけとなっている」(マーケティングマネジャーのアリソンさん)と話し、「情熱を持って提供している新鮮なローカルビールと食を皆さんにお届けすることができてうれしい」とも。

 営業時間は、月曜~金曜=11時~24時、土曜・日曜=10時~24時(ブランチ、キッズメニュー有り)。「クラフトビア・マーケット」は12月19日にエドモントンにも3店舗目をオープンする。

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