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バンクーバーで築100年の劇場が再オープン-解体の危機を乗り越え

「York Theatre」(639 Commercial Drive. Vancouver)が再オープンした

「York Theatre」(639 Commercial Drive. Vancouver)が再オープンした

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 バンクーバーのイーストサイドにある築100年の劇場「York Theatre」(639 Commercial Drive. Vancouver)が12月5日、全面改修を終えて再オープンした。

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 1913年に建てられた同劇場。「Alcazar Theatre」 「The Palace」「The Little Theatre」「The Raja Cinema」、そして1941年から現在の「The York Theatre」と、時代とオーナーの変遷とともに名前を変えながらもコミュニティー劇場として市民に親しまれてきた。2008年、建物の老朽化もあり当時のオーナーが解体手続きを申請したところ、市民から保存を求める運動が広がり存続が決定したという経緯を持つ。

 Vancouver East Cultural Centreと建築会社Henriquez Partners Architects社が、存続の道を求め改修査定を実施。Wall Financial Corporationが2011年に建物の買い取りを決定したことを受け、バンクーバー市は劇場保存と活性化のための改修を正式に承認した。改修費用1480万カナダドルは1300万カナダドルを市が、180万カナダドルをCanadian Heritage(文化遺産省)が負担した。

 バンクーバー市のRobertson市長は「改修と再開は地元のアーティストと文化シーンに大きな影響を与えるに違いない」とし、「コミュニティーを支えてくれた関係者にとっては、とても長い道のりだった。われわれは力を合わせて文化とアートを保護し、この街に新しいエネルギーを迎え入れた」と劇場の再開を喜んだ。

 外装、内装に赤を基調に施した劇場は365席。オーケストラピット、新ロビー、昔ながらのチケット窓口を備え、環境に配慮したLEED Gold 認証建築。現在は市の所有でVancouver East Cultural Centreが運営し、アーティストやコミュニティーへの貸し出しを中心にサテライト劇場としても活用していく。

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