五輪終えモーグルコーチらが会見-今後のフリースタイル競技について語る

(向かって左から)日本モーグルチームのヘッドコーチを務める高野弥寸志さんと、フリースタイルのA級ジャッジの資格を持つ高野美鳥さん、小林正明さん

(向かって左から)日本モーグルチームのヘッドコーチを務める高野弥寸志さんと、フリースタイルのA級ジャッジの資格を持つ高野美鳥さん、小林正明さん

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 バンクーバーのリステルホテル(1300 Robson Street Vancouver BC, TEL604-684-8461)でリステル所属で日本モーグルチームのヘッドコーチを務める高野弥寸志さんと、フリースタイルのA級ジャッジの資格を持つ高野美鳥さん、小林正明さんが冬季フリースタイル競技について総括会見を行った。

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 高野コーチは、上村愛子選手の4位入賞について、「日本チームの滑り方を追及し精一杯取り組んできた結果、点数が足りなかった。4年間の取り組みが約30秒で終わってしまうという厳しい競技。オリンピックの難しさを痛感したが、上村選手より点数が多く出た選手が3人いたということ。上村選手はあの時の環境や精神状態の中で、すべてのことをやった」と選手をねぎらった。

 「世界のトップを進む上村選手を各国選手が注目、分析してどうすれば点数が出るか研究してきた結果。ほかの選手がいかに表現する能力を持っていたかということ」と分析するのは小林さん。

 高野美鳥さんは「モーグルはターン15点、エア7.5点、スピード7.5点という30点満点の減点方式でジャッジが行われるので、エアが大きくスピードが早ければ観客は盛り上がるが、いかに正確に滑るかがポイントになる」と採点競技の難しさを説明した。

 今後の指導方法について、高野コーチは「欧州などに比べて立地的に不利な環境の中で、日本は技術的なベースもあり、世界でも互角に戦える。若い選手の活躍もあり、メダルの未来も見えている。世界のトップになるには約10年かかるので4年ベースでは考えず、一貫した強化を続けたい。4年かけてやっと芽が出てきた。これから実をつけ花を咲かせたい」と熱く語った。

 また、「スキー競技全体を見ると雪上トレーニング用の施設が不足していて予算が少ない。冬競技に関しても北米のようにナショナルトレーニングセンターのような施設ができ、選手が自由に練習に打ち込むことができれば」(高野コーチ)と、日本スポーツが抱える問題点も提議した。

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