バンクーバー市、1920年代の映画ポスターを復元-和紙の裏張りで補強

復元作業終了間近の1924年公開の映画「Western Luck」ポスター。

復元作業終了間近の1924年公開の映画「Western Luck」ポスター。

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 バンクーバー市は「Moberly Arts and Cultural Centre(モーベリー芸術文化センター)」(7646 Prince Albert Street, Vancouver)で6月9日、同市の記録保管所が手がけるビンテージ映画ポスター復元作業を一般公開した。

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 今回復元されたのは、1924年に公開されたハリウッド映画「Western Luck」の宣伝用ポスター(81インチ×81インチ)。6シートと呼ばれるレアもので、80年代に行ったダウンタウンの劇場Orpheum Theatreの改装工事中に地下で見つかった。劣悪な保存状態にあったため、かなり破れたり色あせたりして損傷が激しかったが、美術専攻の地元大学生ら9人が復元作業にあたり、見事によみがえった。

 ポスター表面の洗浄や破損部分の補修、補彩などに費やした時間は約150時間。保存修復作業の工程の中には、和紙を使った裏張りや生麩のりでの接着作業など、日本の伝統的な技術が数多く生かされている。

 作業に携わったロザリ―ン・ヒルさんは「オリジナルの状態に近づけるために、各段階の作業を丁寧に行うのはとても大変で根気のいるプロジェクトだった」と振り返り、「(今回復元したポスターには)照明や湿度など美術品の保存に適した環境が必要。映画祭などのイベント会場で展示してより多くの人の目に触れるようにするのもいいアイデアだと思う。当時の映画上映も併せてできれば面白いのでは」と話す。

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