バンクーバーの観光名所であるグランビル・アイランドで第23回目の「木造ボート・フェスティバル」が8月26日から始まり、海上には約50艘(そう)のビンテージ木造ボートが展示されている。主催はVancouver Wooden Boat Society。
4日間にわたり、伝統的な木造ボートの歴史を祝う同イベント。グランビルアイランドの海沿いには、1950年代や60年代に製造された大小のビンテージ・ボートが整列し、ボート内も見学できるほか、船乗りがオールをリズムに合わせて漕ぐために歌われていた曲「Shanties」の生演奏、子ども向けボート作り体験なども行う。
グランビル・アイランドで20年間、伝統の木製ボートを作り続けているAlder Bay Boat Company(1247 Cartwright Street, Vancouver TEL 604-685-1730)のオーナーDavid Bradfordさんは、現在バンクーバー唯一の木製ボート職人。木の香りが漂う作業場には、たくさんの木材や何百本のツール、作りかけのボートやオールなどが置いてあり、3、4ヶ月を費やしオーナー1人で1艘(そう)のボートを完成させる。
以前はバンクーバーに多くの職人がいたが、すべて店をたたんだという。Davidさんは「(木製ボートは)時代遅れかもしれないが、バンクーバーの文化でもある。わたしはただのボート職人じゃなく、皆さんに学習体験の場を作る役割もある。このような店が1軒でもあれば、(来客者が)バンクーバーの歴史を思い出してくれるのでは」と熱心に語る。イベント期間中はDavidさんの工房を見学(11時~15時)することができる。
28日12時~14時は手漕ぎボートレース、29日13時30分からはヨットレースも開催予定。8月29日まで。