日本警察消防スポーツ連盟が3月25日、ボランティア救助復旧支援隊を発足したことを受け、同連盟のカナダ支部も協力要請に応え、日本の元消防隊員で現在はバンクーバー在住の小川学さんと菊地祐二さんが仙台市内若林地区を中心とする復旧支援活動に向かう。
同連盟はさまざまなスポーツを愛する現職の警察官、消防官、その他の公安職(海上保安官、刑務官等)、その退職者で構成されたスポーツ団体。世界警察消防競技会に出場する選手のサポートをするほか、非番日や公休日などの公務時間外を使用し、国内外で発生した災害現場に「プロフェッショナルなボランティア集団」を派遣している。
小川さんと菊地さんは資金や移動手段の確保が整い次第、4月上旬をめどに同連盟支部のある仙台市若林地区を中心とする復旧支援活動に向かう。「自衛隊、警察、消防には優先順位もあり、現地の消防士からも『まだ活動の手が入らない場所がある』と聞いている。必要なのは『今、活動できる人材』」と話す小川さん。現地では被災地復旧作業および行方不明者の生存確認などの活動を行う。
ボランティア救助支援隊の任務は4月~9月と長期にわたり計画されているが、そのうちバンクーバー支部は4月上旬から約10日間を支援活動期間として予定している。被災地での食料、車の調達(車中か野宿が宿泊先となる)など約60万円の資金を必要としているため、現在バンクーバーの企業などを中心に支援を呼びかけている。
今回の活動について、小川さんは「私たち2人の行動に皆さまを巻き込んでしまったことを申し訳なく思う。既にご支援いただいている方々からは『自分にできないことを2人に託します』『目に見える支援を』との言葉もいただいた。この活動が被災地の片付けではなく復興のための一歩・前進、『Pray for Japan』から『Hope for Japan!』となり、私たち2人だけでなくバンクーバーからの思いも一緒に届けることができれば」と話す。
支援についての詳細は、小川さんが運営するバンクーバー支部「Body Project & Co.」サイトで確認できる。