見る・遊ぶ

バンクーバー国際映画祭-「山守クリップ工場の辺り」池田暁監督、新人監督賞受賞

各賞の受賞者らと池田暁監督(右から2人目)

各賞の受賞者らと池田暁監督(右から2人目)

  • 0

  •  

 バンクーバー市内各所で開催中の「バンクーバー国際映画祭(Vancouver International Film Festival)」で10月3日、アジア部門の新人監督作品に贈られる「ドラゴン&タイガー賞」の発表が行われ、日本の池田暁監督作品「山守クリップ工場の辺り(英題:Anatomy of Paperclip)」が大賞を受賞した。

「山守クリップ工場の辺り(英題:Anatomy of Paperclip)」

[広告]

 手作業でクリップを生産する工場で働く主人公の毎日と周囲の人々を独特の世界観で描く同作品。審査員の一人トム・チャリティーさんは「池田監督は、少人数の俳優とたった5、6カ所のロケーション、労働と同じことの繰り返しの日々、という最小限の設定から単純で深い笑いを創り出した。監督の綿密なコントロールによって思いがけないコメディーが生まれ、見る人を驚かし喜ばせた」と講評した。

 先月行われた「第35回ぴあフィルムフェスティバル2013」での審査員特別賞に続く受賞に池田監督は「日本でも海外でもこの作品が受け入れられるのか心配だったが、今回バンクーバーでも賞を取ることができて安心した。たくさんの方に見ていただいてとてもうれしい」と感想を述べた。授賞式後、「喜びというより驚きの方がまだ大きい」という本音も。

 同作品で美術を担当した水島千栄さんは「何の賞かわからないままに作品名が呼ばれたのが聞こえ本当に驚いた。見た人に喜んでいただけ、賞も頂くことができ本当に良かった」と笑顔で話した。

 2位は中国のVivian Qi監督作品「Trap Street(Shui Yin Jie)」、特別賞は同じく中国のChai Chunya監督作品「Four Ways to Die in My Hometown」が受賞した。

 日本人監督の同賞授賞は2010年の「世界グッドモーニング」(廣原暁監督)に続き4度目。受賞作「山守クリップ工場の辺り」は5日16時から、Cineplex International Village Theatre #8で追加上映される。

エリア一覧
北海道・東北
関東
東京23区
東京・多摩
中部
近畿
中国・四国
九州
海外
セレクト
動画ニュース