バンクーバー・ダウンタウンにあるロブソンスクエア(800 Robson Street, Vancouver)で2月14日、ポップアップウエディングイベント「Love in the Square」が開かれ、早い者勝ちで無料挙式ができると聞いたカップルたちが、小雨の降る中、申し込み開始時間より1時間半も前から行列を作った。
ブライダルプロデュース会社「Pop Up Weddings BC」のバレンタイン企画で、昨年は同様のイベントに48組が集まったが、今年はさらに規模を拡大して行われた。参加者が持参するのは、保険会社で購入できる「結婚許可証」のみ。ドレスやブーケなどの準備が間に合わなければ普段着のままでもよく、友人や家族の参列の有無も自由で、5人の公式結婚立会人が順に式を執り行い、4時間で77組が式を挙げた。
純白のウエディングドレスに身を包んだAmandaさんとKayleaさんは、バンクーバー郊外のサレーから参加。今回のイベントのことを妹から聞いたAmandaさんが3日前にパートナーのKayleaさんに相談し、翌日にはドレスを買いに走って当日を迎えた。「10年来の友達で、いずれは式を挙げようと思ってはいたが、この機会に思い切って参加した。雨が降ったのは残念だけど、これもバンクーバーらしい天気だし、愛を誓うにはベストな日なので最高のタイミング」と満面の笑顔を見せるAmandaさん。Kayleaさんは「ドレスのサイズを直す必要がなかったので式に間に合ってよかった。早起きして10時に並んだ甲斐があった」と喜ぶ。
息子たちの晴れの日を見届けようと、家族そろってバンクーバー島からフェリーではるばるやってきたJanさんは「50年前に自分たちが結婚した時は許可証に5ドル払っただけだったが、今はいろいろお金がかかるみたいで、なかなか結婚式ができずにいたようなので、今日こうしてバレンタインデーに式を挙げられてラッキー。式にかける費用とその後幸せに過ごせるかは関係ないこと」と感慨無量だった。