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バンクーバー水族館で企画展示 プラスチックごみが海に及ぼす影響訴える

ごみの中に浮かぶ震災で流された日本のボート

ごみの中に浮かぶ震災で流された日本のボート

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 バンクーバー水族館(845 Avison Way, Vancouver、TEL 604-659-3400)で5月18日、地元アーティストのダグラス・クープランドさんが手掛けた、プラスチックごみが海に与える影響を訴える新展示「Vortex」が始まった。

展示作品とダグラス・クープランドさん

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 同展はクープランドさんとOcean Wiseの共同企画。作品は5万リットルの水で「太平洋ごみベルト」を表現。中心には東日本大震災の津波で流され、2017年にブリティッシュ・コロンビア州沿岸のハイダグワイ地区で発見された漁船を設置。州内の沿岸で回収されたごみやがれきがボートの周囲を埋め尽くす。

 クープランドさんは「プラスチックは美しく見えるが実は醜い。魅力的だが有毒」と話し、「毎年訪れるハイダグワイ地区の沿岸で、東日本大震災で流されたと思われる、以前自分が東京で買ったのと同じプラスチックを発見した。その時自分の深いところで何かが変わった。とても恐ろしく感じ、人間と地球との関係を探る必要があると感じた」と展示のきっかけを話す。

 Ocean Wiseの会長兼CEO、ジョン・ナイチンゲール博士は「われわれは使い捨て社会に住んでおり海を墓場に変えてしまっている」と海に投棄されるプラスチックの影響を話し、「クープランドさんの作品を通して人々が太平洋ごみベルトに関心を持ち、使い捨てのプラスチックの使用を考え直してもらえれば」と期待する。

 開館時間は10時~17時。入館料は一般=39カナダドル、シニア(65歳以上)・ユース(13歳~18歳)=30カナダドル、子ども(4歳~12歳)=22カナダドル。

 2019年4月20日まで。

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