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バンクーバー水族館が学生とロックフィッシュ保護プロジェクト アートな漁礁沈める

人工漁礁として海に沈めたアート作品(写真提供=Ocean Wise Research)

人工漁礁として海に沈めたアート作品(写真提供=Ocean Wise Research)

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 バンクーバー水族館の海洋保全保護団体「オーシャンワイズリサーチ(Ocean Wise Research)」が7月26日、地元の美術学生らが制作したアート作品を人工漁礁としてHowe soundの海に沈めた。絶滅の危険があるロックフィッシュ保護のため。

海中の人工漁礁作品

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 今回沈めたのは、地元のクワントレン・ポリテクニック大学とブリティッシュコロンビア大学で学ぶ学生たちが制作したクレイとコンクリートの作品9点。学生たちは事前にロックフィッシュの生態などを学び、魚のすみかとなるように隠れ場所などを多く設けた形をデザインし、環境に優しい素材で制作した。高い効果があるものは今後複製して使用する。

 バンクーバー沖のハウ海峡には14種のロックフィッシュが生息している。生息数の激減に伴い1986年に漁獲量の規制を設けたが、その後も回復が見られず絶滅が危ぶまれている。同団体のリサーチアシスタント、アマンダ・ウェルトマンさんは「ロックフィッシュはあまり動きまわらない魚。アート作品がうまく漁礁として機能し、無事成魚となる数が増えれば生息数の増加にも期待できるのでは」とし、学生と共同作業をした経緯について「単に人工漁礁のブロックを沈めるよりも、一般の人たちにロックフィッシュの保護に関わってもらえる」と話した。

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