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バンクーバー美術館でオノ・ヨーコ展始まる 来館者参加型の作品や「ベッド・イン」など

オノ・ヨーコ展「GROWING FREEDOM: The instructions of Yoko Ono/ The art of John and Yoko」
(写真=Mina Yang)

オノ・ヨーコ展「GROWING FREEDOM: The instructions of Yoko Ono/ The art of John and Yoko」 (写真=Mina Yang)

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 バンクーバーのダウンタウンにあるバンクーバー美術館(750 Hornby St. Vancouver)で10月9日からオノ・ヨーコ展「GROWING FREEDOM: The instructions of Yoko Ono/ The art of John and Yoko」が始まった。Phi Foundation for Contemporary Artとの共催でキュレーターはGunnar B. Kvaranさんと Cheryl Simさん。

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 大きく2つのパートから構成されている同展。一つは「インストラクションワーク」を中心にオノさんのアート制作への急進的なアプローチに注目。参加者が、壊れたカップやお皿をつなぎ合わせる「MEND PIECE, 1966/2021」、釘をキャンバスに打ち付ける「PAINTING TO HAMMER A NAIL, 1966, 2021 」、母親についてポストイットに書き込み壁に貼り付ける「MY MOMMY IS BEAUTIFUL, 2004/2021」など、鑑賞者が制作過程に参加することによって継続的に成長し変化する作品を展示する。

 もう一方のパートは夫のジョン・レノンさんと共に取り組んだ平和へのプロジェクトを展示。アムステルダムとモントリオールで行われた「BED-IN FOR PEACE (1969) 」、「WAR IS OVER! (If you want it) peace campaign, (1969)」の反戦メッセージ、二人が取り組んだ音楽プロジェクトや1969年に行われたカナダのピエール・トルドー首相との面会についても紹介している。

 また、「WATER EVENT (1971, 2021)」と題する展示ではオノさんがブリティッシュ・コロンビア州の先住民族アーティストに水の重要性をテーマとした作品の制作を依頼。8人のアーティストたちがそれぞれ水への思いを込めた作品を出品している。

 同館CEOのアンソニー・ケンドルさんは「オノさんの作品は20世紀、21世紀の美術史のなかで多くの意味で重要な位置にある」とし、「作品には、我々の時代では定型となった現代アートとポップカルチャーの交差の始まりを見出すことができる」と展示の意義を話す。「来館者には彼女の良く知られた作品群とジョン・レノンとの共同作品を体験してもらうことができるだろう」と期待する。

 入場料は一般=24カナダドル、学生18カナダドル、子ども(6歳~12歳)=6.50カナダドル。(火曜の17時以降は任意の額の寄付) 開館時間は月曜・水曜・木曜・日曜=10時~17時、火曜・金曜=12時~20時。

 同館では音声コンテンツを楽しむためにイヤホンやヘッドホンの持参をすすめる。来年5月1日まで。

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