バンクーバー日本語学校並びに日系人会館（487Alexander St.、TEL 604-254-2551）は8月16日、英語落語｢Rakugo in English｣を行った。出演は日本で活躍する落語家・林家染太さん、英語落語家・加奈出庵（カナディアン）クリスさん。公演は今回が初めての試み。

　出演者の林家さんは吉本興業に所属する落語家で、大学在学中に始めた英語落語をライフワークとし、国内外での公演に力を入れる。一方、加奈出庵さんはバンクーバー映画専門学校で演技を学んだ後、日本で英会話教師を経て英語落語家となる。今回のイベントの発起人である加奈出庵さんは｢父親の還暦のお祝い、従兄弟の結婚式など8月に家族、親戚一同が集まる予定があったため、同時期に英語落語のバンクーバー公演を思いついた｣と話す。多くのバンクーバー日系コミュニティーと連絡を取り、最終的にバンクーバー日本語学校並びに日系人会館が主催することになった。入場料は同会館への寄付。

　同日は、ボランティア、スタッフを合わせて約100人が会場に詰めかけた。落語鑑賞についての簡単な説明の後、｢時うどん｣｢犬の目｣｢胴切り｣｢4人ぐせ｣などの演目が披露された。プログラム後半の落語ワークショップ、「南京たますだれ」では、観客が舞台に上がり落語に挑戦する一幕も見られ、会場は割れんばかりの拍手と笑いに包まれた。

　同校と同会館の八木慶男副理事長は｢今回の公演を通して、日本語離れを起こしている日系人をはじめ多くの日本人、地元カナダ人に日本文化を再認識してもらえた。将来的には英語落語を年中行事にしていき、バンクーバーの日本人コミュニティーをより一層盛り上げていきたい｣と抱負を語った。

林家染太さんの公式ホームページ