バンクーバーの食育活動グループが初のファンドレージング・イベント

小学校のクラスを訪れて、食べ物の大切さを子どもたちに知ってもらおうと活動に励む「Growing Chefs!」のボランティアたち。撮影:Hamid Attie

小学校のクラスを訪れて、食べ物の大切さを子どもたちに知ってもらおうと活動に励む「Growing Chefs!」のボランティアたち。撮影:Hamid Attie

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 バンクーバーで食育活動の普及に務めるボランティア団体「Growing Chefs! Chefs for Children’s Urban Agriculture」は10月5日、初のファンドレージング・イベントとなるディナー・パーティー「Growing Appetites」を調理師専門学校「Pacific Institute of Culinary Arts」(1505 W. 2nd Ave., Vancouver)で開催した。

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 同団体は、ペイストリーシェフとして地元レストランで活躍しているMerri Schwartzさんの発案で4年前に設立。地元のシェフと学校関係者、生産者、コミュニティーをつなぐ架け橋となって、「食の大切さ」を子どもたちに伝えることを目的に活動を続けている。中でも、小学校のクラスに実際にシェフがボランティアとして出張し、子どもたちと一緒に野菜を育てるプロジェクト「Classroom Gardening Project」は人気を呼んでいる。

 パーティー当日は70人を超える参加者があり、地元の有機食材を使って有名レストランシェフらが腕を振るった6品のコース料理に舌鼓を打った。

 夕方から始まったレセプションでは、「鴨のプロシュート・ポテトウエハース包み」「銀ダラのスモーク・ナスのカポナータ添え」「チョリソ入り・かぼちゃのクリームスープ」など6種類のカナッペが振る舞われ、ビールやシャンパンを片手に、参加者がシェフたちとの会話を楽しむ姿も。

 キッチンの一部に設けられた「Silent Auction(サイレント・オークション)」のコーナーでは、地元有名レストランでの1年分の食事券(1,600カナダドル相当)やグルメ食材セット、地元ワイナリーのワインセット(350カナダドル相当)、料理教室参加チケットなどを用意し、興味のある客がそれぞれの希望価格を紙に記入した。

 同イベント参加料(1人=225カナダドル)とオークションを合わせて集まった約17,000カナダドルの収益金は、同団体の今後の活動資金に充てられる。

 「日本では昔から家庭菜園が盛んだったり、土地が狭くても、ベランダでプランターを使って気軽にハーブなどを育てる人も多いと聞いている。自分たちがやろうとしていることは、まさにそれ」と話すMerriさん。「自分で野菜などを育てること、そして出来上がったものを使って料理をすることの楽しさをバンクーバーという大都市で成長していく子どもたちに伝えたい。食べ物を大切する心を持つ子どもたちや、健康な体のためにはどんなものを食べることが重要なのかをしっかりと理解した子どもたちが少しでも増えてくれたら」と今後の活動に意欲をみせる。

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