「バンクーバー国際映画祭（Vancouver International Film Festival）」が10月1日に開幕し、上映会場の一つとなるEmpire Granville 7 Cinemas（855 Graanville St. Vancouver）で開かれたオープニングGALAで、オープニング作品としてカナダのVic Sarin監督作品「A Shine of Rainbows」が上映された。

　ガラ会場前には開始1時間前より当日チケットを求めて並ぶ長い列ができた。会場では映画監督、出演者がレッドカーペットに登場。開会に当たり、同フェス・ディレクターのAlan Franeyさんが「多くの映画ファンとスポンサーに感謝する。期間中は多くの人に素晴らしい映画の数々を楽しんでほしい」とあいさつ。その後1962年に開催された当時の様子を記録した3分間のフィルムを流し、同フェスの歴史の長さをアピールした。

　オープニング上映作品は、アイルランドの美しい島を舞台に孤児院出身の少年と子どものいない夫婦の心の交流を描いた心温まる作品。Sarin監督は「天候に恵まれ美しい自然を十分に描くことができたのは幸運だった。子どもがいる女性から『映画を見て泣いた』というコメントを多くもらっている。キャストの演技にも大変満足している」と話す。

　今年は70カ国以上から377作品が参加。中には先月開かれたトロント国際映画祭で最高賞「People’s Choice Award」を受賞し、来年のアカデミー賞にもノミネートされている「Precious」や、サンダンス映画祭で「World Cinema Audience Award」を受賞した「An Education」、日本映画「カムイ外伝」「空気人形」「ガマの油」などの多くの話題作がラインアップされる。

　「Precious」は7日と9日の2回上映、「カムイ外伝」は5日ほか3回、「空気人形」は3日と4日の2回、「ガマの油」は8日と9日の2回にそれぞれ上映する。チケットはサイト、電話（TEL 604-685-8297）または上映館で販売。一般＝11カナダドル。昼間の興行（18時まで）＝8カナダドル、シニア（65歳以上）＝8カナダドル。今月16日まで。