人の形をした「顔なし」ランプ展-インパクトあるデザインが話題に

グランビルアイランドで「Light-Headed」、顔なしランプの展示会が始まった。12月1日まで。

グランビルアイランドで「Light-Headed」、顔なしランプの展示会が始まった。12月1日まで。

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 バンクーバーの観光名所、グランビルアイランド内にあるギャラリー「Circle Craft Co-Operative Shop & Gallery」(1-1666 Johnston Street, Vancouver、TEL 604-669-8021)で11月6日、バンクーバー在住のセラミック・アーティストElaine Brewer-Whiteさんの展示会「Light-Headed」が始まった。

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 地元の美術大学Emily Carr University of Art and Designで学んだElaineさんが、アートとしてだけでなく実用性も追求して完成した人の形をした「顔なしランプ」18点を展示する。電球とかさを頭部に見立て、ランプの本体部分はセラミック製で人や犬・猫の胴体をかたどっている。

 胸元を露出した赤いドレスの女性が誘うようなポーズを取り、電気のかさ全体にキスマークをちりばめた「Over here」や、かさ部分にパンチで穴を開けて実際の譜面を描いた「The Magic Flute」など、展示作品は通りかかった観光客も思わず足を止めて見入るほど、それぞれユニークでインパクトのあるデザインやユーモアあふれるネーミングのものがそろう。

 「頭の部分がないということは、作品の伝えるメッセージとして人の顔の表情を使えないということ。上半身と腕や手の動きだけで感情を表すのが難しかったが、とにかく製作中は楽しくて仕方がなかった。完成してから生き生きと見えてきたランプの『人』の表情があまりにおかしくて、時々一人で笑い転げてしまった」と目を輝かせるElaineさん。製作には1点につき18~25時間費やし、約2カ月間かかって全作品が完成したという。「小さな子どもたちが粘土遊びに熱中するのと同じ。いったん始めるとやめられない」と笑顔で話す。

 「作品を作りながら、たくさんの新しい発見があった。最初はかさの部分に文字や面白いフレーズを考えて書いたりしていたが、文字を使わなくても色使いやかさの形を変化させたり、ちょっとした小道具をくっつけたりすると、意外な効果が出た」とも。

 「世界的な不況や暗いニュースが多いので、見た人がつい噴き出してしまうような楽しい作品にしたかった。少しでも早くいい家庭にもらわれていって、部屋も気分も明るく照らしてほしい」と話すElaineさん。「デザインのアイデアがどんどん浮かんでくるので、早く次の作品に取り掛かりたい」と今後の創作意欲も十分だ。

 展示作品は販売も行う。価格帯は550~625カナダドル。12月1日まで。

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