オリンピック開催3日目となる2月14日、フリースタイルスキー男子モーグル競技がサイプレス山で行われ、カナダのアレキサンドル・ビロドー選手がカナダに初の金メダルをもたらした。1976年モントリオール、1988年カルガリーとカナダは自国で開催されたオリンピックでこれまで一つも金メダルを取っていなかったため、悲願の金メダル獲得に国中から喜びの声が上がった。
会場では最終滑走者が滑り終え、ビロドー選手の優勝が決まった瞬間、カナダ初の金メダルに興奮するカナダコールの歓声が会場を埋め尽くした。
優勝が決まる寸前にはロバートソン・バンクーバー市長が金メダルを期待するメッセージ「Gold Canada Gold」をツイッター上に書き込み、表彰式後にはキャンベルBC首相が「カナダ国民がかたずを飲む素晴らしい滑り。この瞬間を夢にまで見て待っていた」と祝福の声明を発表し、ハーパー首相は「カナダ国民すべてが誇りとする歴史的な勝利」とビロドー選手に祝いの言葉を贈った。
モントリオール出身のPierreさんは「1976年のモントリオール五輪以来、金メダルをずっと待っていた」と鐘を鳴らし、ボランティアのIvanさんは、「金を取った瞬間に寒さが吹っ飛んだ」、「世紀の一瞬に立ち会えて幸せだ」(トロント出身のScottさん)、「今晩は、朝まで飲み明かす」(カルガリー出身のDannyさん)とカナダの国旗を振りかざした。
シーバス船内やスカイトレイン車内では、会場を後に帰路に着く観戦者らが興奮冷めやらず、国歌「オー・カナダ」を歌い続けてカナダの勝利に酔いしれた。