バンクーバーで「がん撲滅ウオーク」60キロ-日本からの参加者も

チーム「Live STRONG」の仲間たちと一緒に笑顔でゴールしたホワイト友美さん(左から2人目)と日本から応援に駆けつけた村上真理子さん(左から3人目)

チーム「Live STRONG」の仲間たちと一緒に笑顔でゴールしたホワイト友美さん(左から2人目)と日本から応援に駆けつけた村上真理子さん(左から3人目)

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 バンクーバーで8月13日・14日の2日間、がん撲滅ウオーク「Weekend to End Women’s Cancers」が開催され、700人以上の参加者がゴールとなるUBC Wolfson Fields(3055 Westbrook Mall, Vancouver)を目指して計60キロの道のりを歩いた。主催はBC Cancer Foundation(ブリティッシュ・コロンビア州がん基金)。

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 乳がんや子宮頸(けい)がんなどで亡くなったり、現在も闘病中の家族や友人らを思い、がんの早期発見やさらに進んだ治療方法の開発・研究のために資金を集めて「がんとの闘いを終わらせる」ことを目的として行われる同イベント。参加者たちは、大きな拍手と歓声でゴールに迎えられ、誇らしげな表情でピンク色のテープを切った。「ありがとう」と目に涙を浮かべながら、ゴールで待つ家族や友人たちと抱き合う姿も。

 「Team LiveSTRONG」のメンバーとして参加したバンクーバー在住のホワイト友美さん。1999年に乳がんの診断を受けた後、肺への転移、子宮頸(けい)がんと闘う中で、友人Anita Cochraneさんに勧められて6年前に初めて同イベントに参加した。「がんは結局は孤独な病気。最終的には自分ひとりで闘わないといけない。周りで支えてくれる人たちの期待に応えようとして、みんなの前では頑張って笑顔でいるが、いつもポジティブでいられるわけではない」と複雑な思いを明かす。

 2010年10月に乳がんで亡くなったAnitaさんの遺志を継いで今年も歩いた。「Anitaはとても強い人で、常にみんなを引っ張って行ってくれるチームリーダーだった。彼女と一緒に歩くことができないのはとてもつらいが、このイベントに参加して足の痛みを感じることで、自分がまだ生きていることを実感しながら感謝の気持ちでいっぱいになる」と話す友美さん。「どんな人にとっても人生は短いもの。がんと闘っている人もサポートしている周りの人たちも、過去や未来のことばかりを気にするのではなく、今を大切にして一日一日を一生懸命生きてもらいたい」とメッセージを送る。

 今回、友美さんの応援に駆けつけ、日本から到着した翌日にウオークに参加した村上真理子さんは「いつも日本から募金という形でサポートはしていたが、今年は特につらい時期だと思ったので一緒に歩くことにした」と話し、「日本でもピンクリボン運動という形で乳がんに対する認識は広まって来てはいるが、寄付集めのレベルがカナダに比べるとまだまだ」とも。

 同基金のDouglas Nelson社長兼最高経営責任者は「2004年の初開催以来8年間で集まった寄付金の合計は2,000万カナダドルを超えた。イベントの成功に協力してくれたすべての人たちに感謝している。集まった寄付のおかげでまたがん撲滅に向けて一歩近づいた」と話す。

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