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バンクーバー・ファッションウィークに日本ブランド「tiny dinosaur」登場

リタルダンド社代表取締役の工藤さん(左)とデザイナーの山本尚美さん(右)

リタルダンド社代表取締役の工藤さん(左)とデザイナーの山本尚美さん(右)

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 11月1日から開催されていたバンクーバー・ファッションウィークで6日、日本ブランドの「tiny dinosaur」が登場し、デザイナーの山本尚美さんも来加した。

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 山本さんは「イッセイミヤケ」「スナオクワハラ」などのブランドを経た後、2005年に「リタルダンド」を設立。2007年に「tiny dinosaur」ブランドを立ち上げた。ブランドコンセプトは「矛盾や衝突が釣り合うことで生まれる新しい調和」。デジタル写真を利用したプリント地や一見シンプルながらも一ひねりした存在感のあるデザインを多く発表している。

 今回のショーコンセプトは「Day after day」。山本さんは「前から続いている、そして明日も続く、変わらずに来る毎日」と説明し、「ファッションの常識というより大事な変わらないものの中で自分たちが好きで作りたいものを作った」と話す。ショーでは制服調のデザインや一見セパレートのように見えるワンピース、鼻緒の上に透明なカバーをつけたようなパンプスなどを発表した。

 リタルダンド社長の工藤洋志さんは「ある会社の制服のデザインを担当したことで制服の面白さに気付いた。アレンジの揺れ幅が広いのがファッションだが、それを狭めるのが制服。その中で完成した形を着る人に委ねるものを作ってみた。一見普通のブラウスとスカート、カーディガンといったオフィス着が実はベルトも含めてワンピースのようにつながっているなどの遊び心を取り入れている」と解説。

 毎回発表される独特のオリジナルプリント地については、「捨てられてしまうのが当たり前のゴミみたいなものから価値を見つけたり、もともとの価値から新しい価値を生み出したりするのが好きで、タバコの包みを丸めたものや、折り紙をちぎったものなどを写真に撮りプリント地に生かしている」(山本さん)。「プリントに使おうと思っていた物が、次の日には(本当にゴミと思われて)捨てられていたりすることも多いが、そうした笑いが起きる過程も全て含めて毎日を楽しく過ごしたい」とも。

 同社ではファッションを学ぶ学生に、販売店やデザイナー、企業と出会い、ものを作る機会を提供する企画「SET」も進めている。「ファッションを学ぶ学生が早い段階からプロと関わり、自分を知ることの必要性を感じるので、デザイン学校と企業を結びつけたデザインコンテストなども企画している」(工藤さん)という。

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