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バンクーバー国際映画祭・アジア映画新人監督賞ノミネート作品「魅力の人間」

バンクーバー国際映画祭のドラゴン&タイガー賞に作品「魅力の人間」でノミネートされた二ノ宮隆太郎監督

バンクーバー国際映画祭のドラゴン&タイガー賞に作品「魅力の人間」でノミネートされた二ノ宮隆太郎監督

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 9月27日より市内各所で開催されている「第31回バンクーバー国際映画祭」のアジア映画新人監督賞「ドラゴン&タイガー賞」部門に、二宮隆太郎監督の「魅力の人間」がノミネートされている。

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 同作は、「第34回ぴあフィルムフェスティバル」で準グランプリを受賞。横浜市内の自動販売機修理工場で働く若者たちの、職場という狭い世界での人間関係、日々の葛藤、内面の孤独などを浮き上がらせていくストーリー。クールで無口、人と関わることが苦手な主人公依田と、依田とは対照的にユーモラスで口はうまいが、どこか信用できない男、坂田を軸に周囲の個性ある若者たちの日々を描く。

 坂田役で出演もし、同祭に合わせて来加した二ノ宮監督は「この作品では『人間』を映したかった。登場人物の設定はだいたい決めていたが、俳優のイメージや個性も尊重し、多くのシーンをアドリブで演技してもらったので自然でリアルな人間像になったと思う」と話す。

 作品のキーとなる「かわいそう」という言葉については「他人に対して『かわいそう』と思ったり、発言したりすることは、たとえそれが思いやりとしての気持ちであっても、(かわいそうと思われる)相手側にすんなりと受け入れられない場合もある、という双方の思いの違いが以前から心に引っ掛かっていた」と説明する。

 「一人で何役もこなし自分で何もかもやりすぎた、という反省点はあるが、この映画のおかげでバンクーバーにも来ることができ、多くの出会いもあった。良い経験になった」とも。

 同祭は今月12日に閉幕し、同賞を含む各部門のグランプリなどが随時発表されていく。

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