カナダ・プレース(999 Canada Place, Vancouver)のクルーズ船ターミナルに5月24日、Celebrity社の「セレブリティ・ミレニアム号」、Royal Caribbean社の「ラプソディー・オブ・ザ・シーズ号」、Holland America Line社の「アムステルダム号」の3隻が着岸、豪華客船の入港ラッシュとなった。1万1400人もの乗船客が同ターミナルを利用し、バンクーバーのクルーズシーズンが本格的に幕を開けた。
25日には、2004年に三菱重工長崎造船所で建造された豪華客船「ダイヤモンド・プリンセス号」も寄港し、ターミナル周辺には記念写真を撮ろうとカメラを構える市民や観光客の姿が多く見られた。
バンクーバー港湾局は、ターミナル利用客の急増を受け、事前にバンクーバー市、同市観光局、タクシー業者、クルーズ会社に協力を要請。当日は、通常より多くの案内スタッフを配置して周辺地域の交通整理に当たったほか、ツアーバスなどの乗降場所を変更して、ターミナル周辺の混雑を防ぐ工夫をするなど、対応に追われた。
同港湾局長兼CEOのRobin Silvesterさんは「バンクーバーからアラスカへ向かう途中で体験できる、目を見張るほど美しい景色、独自のクルーズ航路と、港内スタッフが提供する最高のカスタマーサービスは皆さんに満足していただけるはず」とし、「レストランやホテル、ショッピングエリアや観光ツアーを通して地元経済に良い影響を与えることにもなる」と期待を寄せる。
4月18日のアラスカクルーズを皮切りに始まった今年のクルーズシーズン。2012年にバンクーバーからシアトルに発着地を変更していたディズニー・クルーズライン社の「ディズニー・ワンダー号」のほか、「ノルウィージャン・サン号」「アムステルダム号」がバンクーバー・ルートを再開することを決定。利用客数は、昨年と比較して23%増の82万人以上に達すると予想する。2013年シーズン中の寄港予定数は235隻以上。バンクーバーへの経済効果は4億7000万カナダドルに上ると見込む。